主翼曲げれば万事解決!「逆ガルウィング」戦闘機F4U「コルセア」なぜ傑作機になったか

「逆ガル」翼の採用でプロペラと主脚の問題を一挙に解決

 XF4U-1は、当時の単発戦闘機としては類を見ない大馬力のエンジンを搭載したため、それに見合った大直径プロペラを備える必要がありました。しかし、尾輪式の低翼機体の場合、大直径プロペラの先端が地面と接触しないようにするためには、主脚柱を長くせざるを得ません。

 ところがあまり長くすると、今度は主脚の強度が危うくなったり(長いと折れやすい)、主翼内に収納し難くなったり(容積確保の点で難しい)するというデメリットもありました。

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F4U「コルセア」戦闘機の真正面からの写真。主翼がゆるやかな「W」型形状をしているが、これがガルウィングを逆さにした形なので、「逆ガル」と呼ばれる所以(画像:アメリカ海軍)。

 そこで、チャンスヴォート社でV-166B(XF4U-1)の設計主務者を務めていたレックス・ブレン・ベイゼルは、主脚が収納される主翼を胴体との付け根の部分で下に向けて湾曲させて問題の解決を図りました。これは、クルマのいわゆるガルウィングのドアを左右開いた状態を逆さにしたような形のため「逆ガル」翼と呼ばれます。ちなみにガルウィングとは「カモメの翼」の意味で、翼を上方に羽ばたいた様子に見立てたものです。

 こうすると、機首に大直径のプロペラがあっても、主翼の下面が胴体下面よりも下になるので、主脚柱をそのぶん短くでき、その結果、強度面でも収納容積の面でも有利になります。

 おまけに、この主脚にはダイブブレーキパネルが装着されており、急降下時や空戦時に、エアブレーキとして使用することも考慮されていました。ただ、後の実戦ではパイロットたちが、戦闘中にスピードが極端に落ちるのを嫌ったことから、あまり使用しなかったともいいます。

【写真】生産数たった10機!「スーパーコルセア」

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