丸ノ内線02系「支線用」80番台はどこが違う? 支線6両化で順次見納め
丸ノ内線全区間の列車が6両編成で統一され、方南町支線を走る3両編成の列車も運転を終了します。これにより、同線の専用車両だった02系80番台が見納めとなりそうです。
なぜ中野坂上から分岐されたのか
来る2022年8月27日(土)、東京メトロ丸ノ内線ではダイヤ改正が行われます。これに伴い全区間の列車が6両編成で統一され、方南町支線を走っている3両編成の列車、02系電車80番台が順次見納めとなりそうです。
丸ノ内線には池袋~荻窪間のほか、途中の中野坂上駅から方南町駅へ向かう分岐線があります。この方南町支線は、新宿~荻窪間の本線と同時期に開業したものです。
もともと丸ノ内線は池袋~東京~新宿間を「コ」の字形に結ぶ路線でしたが、当時の国鉄中央線の混雑を緩和すべく、新宿~荻窪間が延伸されることに。この際、車両基地もやや離れた広大な土地に建設されました。これが現在の中野車両基地で、同基地を結ぶ路線として分岐線が建設されたのです。車両回送のためだけでなく、沿線地域のために営業運転も行う支線として開業しました。
車両基地の最寄り駅は中野富士見町のため、同駅までは6両編成の列車が乗り入れられました。しかし分岐線である方南町支線は本線に比べ利用者が少なく、営業列車としては短い両数で事足りたのです。
ここで使われてきた02系は、1988(昭和63)年に登場。デザインを一新し、アルミ製の銀色の車体に同線のラインカラーとして赤のラインを添えています。走行機器では電機子チョッパ制御をはじめ、増備車ではVVVFインバータ制御を採用して省エネルギー化を図っています。これにより電車からの排熱が少なくなり、1990(平成2)年の増備車から冷房付きで登場、のちに全車両が冷房化されました。ただしこの02系も、新型2000系電車の導入により淘汰が進んでいます。
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