国鉄型103系なぜ西日本で未だ現役? まもなく登場60年 東日本はとっくに消滅

製造から半世紀以上が経過した国鉄型通勤電車103系が、関西では未だ現役です。奈良線から引退したことで、和田岬線や播但線などに残るのみとなったものの、首都圏などではとっくに消えた車両がなぜ、残り続けているのでしょうか。

JR西日本に103系が残る理由

 JR各社では、国鉄から継承した車両が老朽化したことで、現在でも新しい車両に置き換える必要に迫られています。そのうえ、JR東日本・東海・西日本では国鉄から継承した債務の一部も引き継いでいたために、JRが発足した当初は支出を抑えることが必須だったのです。

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103系の後継車両として登場した、JR東日本の209系電車。コストダウンを目指して造られた(柴田東吾撮影)。

 JR東日本は、209系電車に代表されるような「重量半分 価格半分 寿命半分」を目標にした車両を開発しました。車両製造のコストのみならず、電気代や車両の保守などを抑えたトータルコストの削減を行ったのです。さらに、自社内の新津車両製作所(現・総合車両製作所新津事業所)で車両製造を行うことで、会社の資金が社外に流失することも抑えました。

 一方のJR西日本は、既存の車両にリニューアルを施すことで寿命を伸ばし、新車製造を少なくすることで車両にかかる支出を抑えるという、コストミニマムの手法を採りました。この結果、ランニングコストやメンテナンスコストで不利なJR東日本からは103系が姿を消しましたが、寿命を引き伸ばしたJR西日本では現役となっているのです。

 ただ、JR西日本は車両について、製造から50年程度で廃車とする傾向があり、103系の数も年々少なくなっています。ちなみにJR九州の筑肥線に残る103系は、地下鉄乗り入れ対応で登場したものの、すでにその役割は終えており、西唐津~筑前前原間を走るのみになっています。

【了】

【写真】JR東日本で最後まで残った103系とは

【鉄道特集】往年の名車、活躍中のエース どんな車両? 国鉄時代の思い出も

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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コメント

1件のコメント

  1. 103系は同時代の他社車と比べると時代遅れで非エコ設計だったので、少なくとも半分はJR西のは経営誤判断が原因じゃないの。

    赤字路線にシビアにならざるを得ない一因にもなってる以上、単純に方針の差とだけ記すのは少々無責任な感じがするね。

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