「安心してください、履いてません」旅客機での“全裸フライト”が複数企画されたワケ

かつてドイツのとある旅行代理店が、驚愕のフライトを実現させそうになりました。北欧の観光地であるバルト海にむけ、乗客が機内で全裸で過ごすことを許されたフライトです。どのようなものだったのでしょうか。

ヌーディストの聖地「東ドイツへ」

 2008年、ドイツのとある旅行代理店が、驚愕のフライトを実現させそうになりました。北欧の観光地であるバルト海にむけ、乗客が機内で全裸で過ごすことを許されたフライトです。どのようなものだったのでしょうか。

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ドイツのフランクフルト空港の旅客機(乗りものニュース編集部撮影)。

 ドイツでは、衣服を脱ぎ捨て、生まれたままの姿で自然と触れ合う「FKK」という文化が色濃く存在します。つまり、ヌーディストにとっては先進国のひとつといえるでしょう。このフライトは「FKK」が広まったとされる東ドイツのリゾート地であるバルト海へ、「FKK」の主義に共感を覚えた乗客が乗り込むために企画されたものと見ていいでしょう。

 当時のロイター通信をはじめとする海外報道によると、1人あたりの旅行代金は499ユーロ(約7万3000円)。最初のフライトは同年7月5日。日帰りツアーを行う一貫での全裸フライトで、乗客55人を乗せる計画でした。フライトは搭乗・降機などの際は衣服の着用を求められますが、機内では全裸になることを許されます。なお、乗務員は着衣のままでの応対が予定されていたとのことです。

 しかし、このフライトは2008年5月、計画中止を実施元の旅行代理店が発表します。当時の海外メディアではこの中止の理由について、「道徳的懸念のため」として報じています。その後このフライトは実現することはありませんでした。

 なおアメリカでは2003年、直訳すると「原則裸の旅行」をコンセプトとするとある旅行代理店が企画したマイアミからメキシコまでのチャーター便で、「乗客全裸フライト」が実施されています。こちらはボーイング737を用いて、100人弱の乗客が開放的すぎる空の旅を味わったということです。

【了】

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