ライバルは取り込め!「三セクの優等生」ローカル線 乗って分かった利便性

佐賀県と福岡県にまたがる甘木鉄道は、派手な観光列車など走らない短い路線です。しかし2022年度の赤字額はわずか291万円と、国鉄から転換された第三セクター鉄道としては優等生。なぜ甘木鉄道は成功しているのでしょうか。

国鉄時代はライバルだった西鉄 三セク後は?

 1986年4月1日に開業した甘木鉄道が最初に取り組んだことは、筑後小郡駅を「小郡駅」に改名し、400m東へ移転させたことでした。「筑後」が駅名に付いていたのは、JR山陽本線などの小郡駅(現・新山口駅)と区別するため。移転した理由は、西日本鉄道の本線ともいえる天神大牟田線の西鉄小郡駅との接続を図るためでした。

 西鉄小郡駅は急行停車駅で、起点の西鉄福岡(天神)駅までは31分。甘木鉄道の利用客増加のためには必須と考えられたのです。国鉄時代にはライバルで、西日本鉄道に乗客を流出させるわけにはいくまいと離れたところに駅がありましたが、第三セクター鉄道となり改められたわけです。

 同時に、大幅な増発も行われています。2023年現在は平日42往復、土休日34往復。最短16分間隔で、毎時4本運行されることもあります。新駅設置も積極的に行い、開業翌年には立野、大板井、山隈の3駅が新設されました。2002(平成14)年にも、今隈駅が新設されています。これら4駅の利用客数を合計すると、2018年時点で1日477人おり、新駅設置は乗車数を押し上げているといえます。

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終点の甘木駅。少し離れたところに、西鉄甘木駅がある(2023年12月、安藤昌季撮影)。

 では実際に乗車してみましょう。平日午前8時半の基山駅には2両編成のAR300形が停車していました。2001(平成13)年に登場した気動車で、日中は単行のワンマン運転ですが、乗客が多い時間帯は2両編成で、車掌が乗務します。珍しいのは、貫通型の車両なのに貫通路がつながっていないことです。筆者(安藤昌季:乗りものライター)の乗車時は赤+クリームのAR303と、緑+イエローのAR304の組み合わせでした。

JR九州そっくりな甘木鉄道の駅名標(写真)

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コメント

1件のコメント

  1. >>2026人とは、例えばJR羽越本線で利用が多い新津~新発田間(1221人)といった、電車特急が運転される一部幹線を上回る数字です。

    新津-新発田を走る電車特急に心当たりがありません。白新線(新潟-新発田)などとお間違えではないでしょうか。

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