ライバルは取り込め!「三セクの優等生」ローカル線 乗って分かった利便性
随所から感じ取れる「地域密着」
列車には高校生や年配などを中心に20人ほどが乗車。九州自動車道の高架下に作られた立野駅は佐賀県で最も東にある駅です。ここで数人が乗降。そして、何もないところで列車が止まると、列車交換設備が見えました。甘木鉄道を15分間隔で走らせるための、大原信号場です。
廃駅となった筑後小郡駅のホームを通り過ぎると、小郡駅です。大量の乗降がありました。大抵の路線は起点が最も乗降客数が多いのですが、甘木鉄道では起点の基山駅が841人であるのに対して、小郡駅が1021人(いずれも2019年/1日)と上回るのです。西鉄との接続効果を実感しました。なお同駅開業時、西日本鉄道も西鉄小郡駅に甘木鉄道寄りの出口を新設し、乗り換えの便を図っています。
ただ駅名標デザインは、「甘木鉄道」と書かれているもののJR九州とほぼ同じ仕様なので、第三セクター鉄道感はそれほどありません。
次の大板井駅は駅名標に「高速バス乗り換え」が明記されていました。大分自動車道の高速小郡大板井バス停と隣接しており、ここから福岡・長崎・別府・大分などへ行けます。
次の松崎駅は交換駅で、10人ほどが降車しました。国鉄時代に交換設備を撤去していたのを復活させた駅です。
列車は今隈駅に進みます。コミュニティバスの停留所もあり、地域と連携しています。続いて西太刀洗駅、山隈駅と停車しますが、今隈(小郡市)、西太刀洗(大刀洗町)、山隈(筑前町)と2km以内で自治体が頻繁に変わります。
>>2026人とは、例えばJR羽越本線で利用が多い新津~新発田間(1221人)といった、電車特急が運転される一部幹線を上回る数字です。
新津-新発田を走る電車特急に心当たりがありません。白新線(新潟-新発田)などとお間違えではないでしょうか。