艦も乗組員もヘロヘロ…!? 原子力潜水艦「長すぎる任務期間」に批判の声 ずーっと海底、「そりゃミス起こる」指摘も 英
半年以上も艦内で任務! 外には出られない!!
戦略ミサイル原子力潜水艦は、まず攻撃型と違い、潜航したら任務中は一度も浮上しません。ミサイル発射の際に位置を知られて攻撃されないよう隠密性を高めるためです。そもそも通常動力の潜水艦とは違い、原潜は原子力により発電ができるため、得た電力でスクリューを回転したり、必要な酸素を作れたりすることから、半永久的に潜航していられます。
そこで、長い場合は半年以上も140以上の乗組員と狭く細長い艦内を行き来しながら、6時間の交代勤務に従事します。通常の潜水艦のように、たまに浮上して外の空気を吸うことも、日の光を浴びることも不可能です。それだけでも耐えられない人は体調を崩すといわれます。
外に出る機会が皆無な潜水艦は、海軍の艦艇のなかで、最も美味しい食事が出るとも。せめて食事だけは楽しんでもらうという配慮からです。
しかし、長期間の航海となれば話は変わってきます。任務期間が70日程度の海上自衛隊の潜水艦であっても、任務完了より前に生鮮食品を使い切り、終盤には冷凍食品や缶詰がメインになるケースもあるといいます。
戦略型原潜の場合、食糧などの貯蔵スペースは通常の潜水艦よりは大きいものの、任務は150日超えと長期間になるため、食べ応えのある食材は早々に使い果たしてしまい、終盤の主食は乾燥卵などの保存食品になるのだとか。そのため、任務終了直後にはビタミン欠乏症などの健康問題を抱えている乗組員もいるそうで、あまりに長期間の航海は、耳の病気、関節障害、特定のガンのリスク増加などがあると指摘するイギリス国内メディアもあります。
さらに戦略型原潜では、通信は基本的に受信のみ対応します。艦の側から発信することは位置を特定されることを防ぐため、できません。つまり、陸上に残してきた家族の情報なども、検閲された状態の一部情報しか入ってこず、水上艦艇のように、休憩時間に家族へ情報を発信することもできません。
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