地面スレスレ!? 低すぎる「止まれ」標識 自衛隊那覇基地の「珍百景」は、戦闘機を守る秘訣だった!?

これからも津波が来ることを見越して

 広報担当の隊員によると、このような津波に対する各種措置が採られるようになったのは比較的最近だといいます。

 その契機になったのは、2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震、いわゆる東日本大震災でしょう。このとき宮城県の航空自衛隊松島基地が津波によって浸水し、駐機していたF-2B戦闘機などが被害を受けています。また陸上自衛隊の多賀城駐屯地も同様に敷地の大部分が水没し出動できなくなったほか、民間でも仙台空港が津波によって使用できなくなりました。

 これらの教訓から、防衛省は津波による浸水被害だけでなく地震対策も含めて各地の自衛隊施設の耐震化、耐津波施策を進めており、前述したような那覇基地の改修もその一環だと言えるでしょう。

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那覇基地の海抜30m付近。万一の際はこのあたりまでF-15J戦闘機などを引き上げられるよう、標識などはあえて低くなっている(乗りものニュース編集部撮影)。

 那覇基地も、地震や津波に対する検証を行い、そのための訓練を始めたところで、今回の台湾東部沖地震に伴う津波警報の発出となったそうです。

 基地広報によると、地震が起きた4月3日は平日であり、通常の勤務体制だったので、スムーズに多くの機体を高台へと上げることができたとのこと。ただ、地震発生はこれで終わり、というわけではありません。
 
 いつ大地震が起き、津波が襲ってくるか誰も予見できないので、今回の教訓も踏まえて、基地では今後も訓練を継続して行い、自然災害に対処できる能力を維持していきたいと語っていました。

【了】

【初見だと違和感ありまくり!?】那覇基地の津波対策、いろんな標識を見る(写真)

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