「レバノン脱出」自衛隊の輸送機に乗せられるのは“日本人だけ?” 変化した「在外邦人退避」 苦い経験を活かせるか

レバノン情勢の急変を受けて、航空自衛隊の輸送機2機がヨルダンとギリシャに向かいました。情勢が悪化した地域では自衛隊による在外邦人の退避が行われますが、その根拠となる法律は3年前の苦い経験を受けて改正されています。

アフガニスタンの教訓を経て法改正

 付随的任務とは、本来は自衛隊の任務ではないものの、自衛隊の能力を活用し、その活動に支障が出ない範囲で実施する、いわば「片手間」な活動です。つまり、当時は自衛隊にとって在外邦人等の輸送は本来の任務ではなかったわけです。

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2023年5月、邦人の退避のため、スーダンの東に位置するジブチへ向かったC-130輸送機(画像:防衛省統合幕僚監部)。

しかし、現在では法改正を受けて、在外邦人等の輸送は第6章「自衛隊の行動」に置かれ、自衛隊の本来任務という位置付けになっています。

 実はこの在外邦人等の輸送は、2021年に行われた在アフガニスタン邦人等輸送に際して対応が遅れたり、実際には数人しか輸送できなかったりと、思うような行動がとれなかったことから、2022年に自衛隊法の改正へ至っています。改正により、どのような活動ができるようになったのでしょうか。

 まず、輸送を行う装備については、従来は原則として政府専用機を用い、それが困難な場合には自衛隊の輸送機や艦艇を用いることとされていました。しかし、これまでの活動実績や利便性などから、現在ではこの規定が削除され、輸送機や艦艇、ヘリコプターなどを必要に応じて利用できるようになりました。

 また、輸送対象者に関しても、それまでは邦人(日本人)に限定され、そのほかの外国人などは同乗が許されるだけでした。しかし、現在ではこの「邦人」の定義を大幅に拡大し、以下の人物も輸送が可能となっています。

(1)邦人の配偶者または子供である外国人

(2)名誉総領事、名誉領事、在外公館の現地職員である外国人

(3)現地で活動する独立行政法人の外国人職員

※外務大臣からの依頼などがあれば、これに該当しない外国人も引き続き同乗させることができる

【縁の下の力持ち】これが空自の”戦闘機じゃない”航空機です(画像)

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