千葉の「人口急増の街」から消える“京成バス”に乗った もともと“東武のシマ” 廃止の影響は?
千葉県北西部の流山おおたかの森周辺では、京成バスによる路線が複数ありますが、一部を除いて年内に運行が終了します。鉄道、バスともに東武の勢力範囲ですが、京成の撤退に伴う影響はあるのでしょうか。
流鉄方面を結ぶ「三輪野山線」
一方の「三輪野山線」と呼ばれる路線では、「流03」と「流11」の2路線が運行されています。これらはさらに細分化され、「流03」は流山おおたかの森駅西口~流山市役所~流山おおたかの森駅西口間と循環する路線を中心に、流鉄流山線の平和台駅入口を経由する路線、流山おおたかの森駅西口~平和台駅入口間の路線(循環なし)の3つに分かれています。
さらに「流11」は、流山おおたかの森駅東口→流山警察署前→平和台駅入口間と、小学校入口→流山駅→流山警察署前→流山おおたかの森駅東口間の2路線に細分化され、いずれも平日1便のみ片道だけ運行されています。
これらの路線は、流山市役所と流山おおたかの森駅とを結びますが、流鉄の流山駅と流山おおたかの森駅とを結ぶ路線、つまり流山の旧市街と新市街を結ぶといったほうが分かりやすいかもしれません。
先述の通り今回運行を終了するのは「流11」ですが、こちらも運行終了後に代替となる路線はありません。しかし、こちらも東武バスの路線が近くにあり、「南流02」(南流山駅~流山おおたかの森駅西口)が毎時2便程度運行され、流山おおたかの森方では路線が重複していました。
なお、「流03」は引き続き運行されますが、2025年1月1日(水)にダイヤ改正を行って、一部の経路が変更される予定です。
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ちなみに、「流11」→「流01」→「流02」と乗り継ぐことが可能です。流鉄の流山駅と平和台駅とのあいだにある「小学校入口」というバス停には、15時03分発の「流11」(流山おおたかの森駅東口行き)があり、このバスに乗ることで「乗り納め」を効率よく行うことができます。実際に乗り継ぐと、同じバスで運用されているため、同じ運転士に3回、顔を合わせることになります。
Writer: 柴田東吾(鉄道趣味ライター)
1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。
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