京葉線の激レア系統「東金線直通」に乗ってみた ロングランだけど「各停」の理由 ヘトヘトになって体感
千葉県のJR東金線には、1日1往復だけ東京駅発着の列車が存在。種別は各駅停車で、全区間乗り通すと1時間半ほどかかります。夕ラッシュ時に東京駅から乗車し、需要を見てみました。
誉田駅で分割 4両が東金線へ
外房線へ入り19時31分、鎌取駅着。下車は10人、乗車は5人程度ですが、まだ座れません。19時34分に誉田着。ここで上総一ノ宮行きを切り離し4両編成になります。19時37分に成東行きが先発し、上総一ノ宮行きは後続の特急「わかしお15号」に抜かれるダイヤです。
後発の上総一ノ宮行きは7分後の19時44分に誉田駅を出発し、大網駅まで8分差で成東行きを追いかけます。なお列車分割後、行先表示は並列ではなく「成東」だけになりました。
19時41分、土気(とけ)駅着。10人以上が下車しましたが、座席はまだ埋まったまま。そして「まもなく大網です。4番線到着、お出口は右側です」と車内放送が流れ、連絡線を経由して大網駅の東金線ホームに到着しました。
大網駅では20人以上が下車し、初めて空席ができました。4両編成の座席定員は186人ですから、京葉線・外房線からの直通客は160人以上はいることになります。
東金線に入り、揺れが大きくなりました。19時53分、福俵駅着。15人ほどが下車しました。
東金線の中心駅である東金には19時55分着。ホームで見ていたところ、各車両から10人ほど下車していきました。列車交換はなく、すぐ発車。まだ座席の多くが埋まっていましたが、19時59分の求名(ぐみょう)駅では列車全体から20人ほどが下車して、かなり空きができました。車内を巡回すると、乗客は54人でした。
20時5分、定刻で成東駅着。0番線に到着した電車はすぐに「大網行き」の表示に変わり、折り返していきました。
JR東日本 千葉支社によると、京葉線経由の東金線直通列車は、1990(平成2)年の京葉線全通時から運行されているとのこと。しかしその理由は、現在残っている資料では分からないそうです。また、長距離を各駅停車で運行する点については、「列車ごとのご利用状況や線区全体のバランスを考慮」しているとのことでした。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
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