今や激レア!「“東京直通特急”が走るローカル私鉄」に乗る かつてはもっと遠くから直通も!?

伊豆半島の三島~修善寺間を結ぶ伊豆箱根鉄道駿豆線は、東京駅への直通列車が90年以上前から走るなど歴史的な観光路線でもあります。近年はアニメとのタイアップなどでも盛り上がる同線に乗りました。

福島からも岐阜からも直通列車が

 1959(昭和34)年に架線昇圧を行うと、一時期は東海道本線の大垣駅(岐阜県大垣市)から準急「するが」が、常磐線の平駅(福島県いわき市:現・いわき駅)から急行「常磐伊豆」が乗り入れました。

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改修された修善寺駅では駅弁も買える(安藤昌季撮影)

 1981(昭和56)年より、東京駅からの乗り入れ車両が185系電車の特急「踊り子」となり、駿豆線はいよいよ特急運転路線となりました。時代が下った2021年より、車両はE257系電車2500番台に置き換えられています。

 2025年現在も、定期2往復、土休日3往復の東京駅直通特急が運行されています。東京駅からJR2社(東日本・東海)を走り、さらに私鉄にも乗り入れる事例はここだけですから、レアな運行形態といえます。

 なお区間運転を含むと1日72往復も運行されており、最短でその間隔は10分。単線電化路線としては有数の高頻度運転を行っています。このため、11ある途中駅のうち9駅で列車交換が可能です。

現在の利用状況はどうなのか

 どんな利用をされているのか、筆者(安藤昌季:乗りものライター)は平日の木曜日に、修善寺15時39分発の特急「踊り子10号」へ乗車しました。同駅は2013(平成25)年に駅舎が新築されており、近年は減少傾向にある駅弁も販売されています。

 なお、修善寺駅は三島信用金庫が副駅名の命名権を持っており、「行き先は新しい未来。地域をつなぎ、笑顔をつくる」と駅名標に書かれています。

 駅は頭端式ホーム3面5線の大きなつくりで、特急のE257系2500番台とは別に普通列車用の7000系電車が停車していました。アニメ『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』仕様のラッピング列車であり、訪問時にはヘッドマークも掲示されていました。元々、指定席快速列車(現在では廃止)用にデザインされた車両だけに、ゆったりとした転換式クロスシートです。

 このほかアニメとのタイアップで、3000系電車1編成が『ラブライブ! サンシャイン!!』のラッピング列車に、元・西武鉄道新101系である1300系電車が、西武鉄道時代の旧塗装となり「イエローパラダイストレイン」となっているなど、列車ごとに色違いといえるほどのバリエーションです。

【えっ…!?】ホーム先が欠けてる駿豆線のナゾ(写真)

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コメント

3件のコメント

  1. 地名の由来となったお寺は「修善寺」ではなく「修禅寺」では。

  2. 大場駅は運転停車ではありません。

    通常の停車駅です。

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。