「目新しさナシ」とか言われて43年存続!? 「ヤマハを代表するバイク」SR400は何がスゴかったのか?「え、もう作ってないの?」

ヤマハのバイクを語るうえで絶対に外せないモデルの一つがSR400です。クラシカルなスタイルを貫き続けて43年も続いたモデルは、常に時代へ「何か」を残していきました。

排ガス規制に追いつけない…!

 大きくこんなニーズの流れがあったわけですが、肝心のSR400本体では1996年の6代目で、ステップが前方に戻りタンクがスリムになるといった変更がありました。

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2021年のファイナルエディション リミテッド(画像:ヤマハ)

 また、1999年には兄貴分・SR500が生産終了となり、2000年のモデルはドラムブレーキが最終モデルに設定され、翌年の2001年にはディスクブレーキが復活。以降、さまざまな限定モデルをリリースしていましたが、2008年の「30周年記念モデル」を最後に、従来のキャブレター式のモデルはいったん生産終了。翌2009年から施行された排出ガス規制に適合しなかったためです。

 しかし、2009年12月にすぐにインジェクションモデルをリリースし復活。このインジェクションモデルにもさまざまな限定モデルがありましたが、2017年には再び排出ガス規制に適合できないことでいったん生産終了します。急いで2018年に規制適合モデルで復活させるに至りましたが、それから3年後に2021年についに43年間の役目を静かに終えることとなりました。

SR400のような時代を牽引するバイクはもうない(?)

 ここまでの通り、SR400に乗った人の中には、「SR400だけでバイクを降りた人」も少なくなかったため「え? 今もうSRって作っていないの?」なんていう声も多いようです。

 しかし、ある意味ではこれもSR400がライトユーザーをバイクの世界に一時的でも招き入れた大きな功績で、やはり日本のバイクシーンの歴史の中では名実ともに評価すべき名車中の名車のようにも感じます。

 そして、市場規模が不明でも「前例のないシンプルなバイクで時代の先を行こう」としたSR400のような挑戦的なバイクの新たな登場は、おそらく今後、もうないようにも思います。その意味でもやはりSR400は今もって評価されるべき特別な1台のように感じます。

【写真29枚】変わらないようで「変わってる!」SR400の43年 “異端のSR”も!?

Writer:

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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コメント

2件のコメント

  1. バイク好きな小生自身(52)、MTB(1991年より)含めモトクロス•cub•レーサーレプリカ•ゼロヨン•ハーレーダビッドソンetc.種々様々に愉しんで来たが、ただカフェレーサーだけ未だに嗜んだ事がないんだよなぁ。故に友人が解体屋でSR400をたったの2万円ぽっきりで買ったのを思い出す次第(笑)。肩にACE-CAFEのワッペン貼っ付けて疾走りたいな。

  2. GB500の記事も読みたいです。TTの現役ユーザーです。中古入手ですが30年近く愛用してます。ロケットカウルが良かったのですが通勤使用にはやや派手過ぎ。ネイキッドフォルムも完璧です。シングルシートカウルが無いのが少し寂しいですが。(400のカウルを所有中。塗装屋さん探し中。)あと大型免許というか昔免許なので、500にしたのも理由のひとつ。でも500は大正解!低回転でもパワーむきむき。今でも引けを取らない。軽い車重。SRX6とかSR400、500とか比較しました。でも通勤併用です。毎朝キックは辛い。セルは必須。狭い駐輪場にセンタースタンドも必須。SRにも装備されてたら買ったかも。とかとかTTにぞっこんなんだけど、よっこいしょ記事が皆無。ま、台数が少な過ぎて、知名度低過ぎて、記事書いても読者が稼げ無いで、当然の結果かな。ライターも商売だもんね。GB350からの500って話もあるけど、別物ですね。年齢的にTT降りて、最新テクノロジーのGB500にするかな。