「軽自動車と同じ」は不公平? バイク高速料金“長年の謎”「1車線使うから」は本当か ついに見直しへ

バイクの高速料金が軽自動車と同じなのはナゼか。車重もサイズも小さいのに、背景には「昭和の事情」がありました。いよいよ見直しが始まったこの問題の核心とは、いったい何でしょうか。

すべては「昭和」の終わりに決まった

 秋のツーリングシーズンを迎え、高速道路を利用するライダーも多いことでしょう。ただ、多くのライダーが長年抱き続けてきた疑問が、高速道路の料金です。

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高速道路を走るバイクのイメージ(画像:写真AC)

 車両重量は軽自動車の4分の1、道路上で占める面積も3分の1以下ともいわれるのに、料金は軽自動車と同額に設定されています。

 現在の高速道路料金は、原則として「軽自動車等」「普通車」「中型車」「大型車」「特大車」の5区分です。排気量125ccを超える「二輪自動車」は、この「軽自動車等」区分に含まれます。

 なぜ、軽自動車とは別に「二輪」の区分がないのでしょうか。じつは、この料金体系の原型が制度化・施行されたのは1989(平成元)年のこと。当時の技術的制約や、料金制度の全国統一が大きく影響していました。

 当時、ETCは存在せず、料金収受はすべて係員による手作業。車種区分を細かくしすぎると、料金所での車種判別や計算に時間がかかり、渋滞を引き起こす懸念がありました。

 そのため、道路への負荷に関する公平性だけでなく、「運用の効率性」や「全国統一的な料金体系の整備」も考慮され、バイクは最も近い区分である軽自動車のカテゴリーに含まれたのです。

 加えて、当時の軽自動車は排気量550ccで、現在より小型・軽量だったため、バイクとの差が今ほど大きくなかったという事情もありました。

【見たことある?】これがバイク用ETC車載器です(写真)

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