「車検」の基本 2017年2月の審査基準厳格化でどう変わった?

年度末を控え、自動車業界も繁忙期を迎えると同時に、車検の混雑期も到来しています。一定の期間で受けなければならない車検、なぜ行われるのでしょうか。

「車検」と「点検」は別物

 異動や転勤が多くなる年度末は、自動車業界の決算シーズンとも重なり、自動車の流通が活発になります。また新年度に入った4月も購入が多くなる時期です。これと時を合わせるように、車検を迎える自動車も3月をピークに、2月から4月が1年で最も多くなります。

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車検の前後には、「24ヵ月点検」などの法定点検も合わせて行われることが多い。写真はイメージ(写真出典:写真AC)。

「車検」といえば、自動車を業者に預けて点検整備を行うイメージがあるかもしれませんが、点検整備と「車検」は別物です。「車検」すなわち自動車検査は、その自動車が国の定める保安基準に適合しているかを、一定期間ごとに国が検査する制度であり、それに際して点検整備も行われることが一般的です。基準に適合した証である自動車検査証(車検証)には、車種に応じて有効期間が定められており、この期間を過ぎた自動車は公道を走れません。一般的な自家用の普通自動車における有効期間は、車両登録から初回車検までは3年、以降は2年です。

 車検は、車検証に記載された満了日までの1か月のあいだに受けるのが一般的です。この期間内であれば、早く受けても次の満了日が繰り上げられることはありません。しかし、1か月以上前に受けた場合、有効期限はその日から2年間になります(使用本拠地が離島である自動車などを除く)。

 車検が受けられる場所は、各都道府県にある国の自動車運輸支局(軽自動車の場合は軽自動車検査協会)、もしくは国に代わって自動車検査員による検査が可能な民間の指定整備工場です。自分で自動車を運輸支局に持ち込んで検査を受ける、いわゆる「ユーザー車検」のほか、ディーラーや車検業者に委託するなど、さまざまな方法が存在します。運輸支局でのユーザー車検は、受検日の2週間前から予約できます。

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