島民の命をつなぐ「動く道路」離島フェリーの赤字と深刻な船員不足 守り抜くための新戦略とは

青い海をゆく離島フェリー。しかし多くの航路は利用者減とコスト増で赤字が常態化しています。船の老朽化と船員不足が進むなか、なぜ公費で支えてでも動かし続けるのか。その理由と課題を追います。

赤字でも欠かせない! 船は離島住民にとって「道路」代わり

 離島航路は、離島に暮らす住民にとって、日常生活における移動だけでなく、生活必需品や主要物資などの輸送も担っているため、不可欠のインフラといえる存在です。言うなれば「動く道路」であり、もし船が止まってしまえば、島での生活そのものが成り立たなくなってしまいます。

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赤字でも運航し続けなければならない(画像:写真AC)

 しかし、その経営は決して楽なものではありません。離島航路は利用者の減少や運航コストの増加などを背景に赤字航路が多いとされており、島民生活に不可欠な航路を維持するために、国や自治体が補助を行う枠組みが設けられています。

 具体的には、他にとって代わる手段がない「唯一かつ赤字の航路」を対象とした運営費補助(欠損見込額に対する補助)などの仕組みがあり、公費によって島民の足が守られています。

 さらに離島航路は、多頻度小口輸送が困難で効率が上がりにくいという構造的な課題も抱えています。国土交通省によれば、近年の原油価格高騰は経営状況をさらに圧迫し、欠損額が増大する要因となっています。

 まさに、赤字であっても「島民を守るために休めない」という過酷な現実があるのです。

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