「逆走も落下物も地滑りもわかります」 高速道路会社の夢「リアルタイム全線監視システム」が画期的すぎた! カメラも電源も不要 カギは“昔からあるケーブル”
NEXCO東日本が道路の維持管理の在り方を変える可能性を秘めた新技術を公開。リアルタイムかつ面的に、道路やその周辺で起きる変化を捉えられるものだといいます。カギになるのは、昔から高速道路に存在する設備でした。
可能性が無限大すぎる!? インフラに留まらない活用法
今回公開された現場は、法面の地すべり対策としてトンネル(ボックスカルバート)を新設し、その上に盛土をしている場所です。ボックスカルバートの上には横断方向に光ファイバーを設置し、その上から盛土をすることで、法面の変状を計測する仕組みを整えているといいます。ちなみにこの技術、電源がなかったり衛星通信(GNSS)が届かない場所で使えることも大きな強みだといいます。
これまで道路施設の変状を計測する方法は、法面のアンカー張力計測や橋梁のたわみ計測など、それぞれ専用の測定器を用いていたそうです。これらを全て光ファイバーに置き換え、道路内のケーブルとつないでネットワークを構築し、集約的なモニタリングを可能にするといいます。さらには光ファイバーで温度も計測可能なので、路面凍結の監視も置き換えられそうだということです。
もちろん、このデータを既存のカメラ映像や車両プローブデータ、天候・事故といった外部データと連携することも視野。自動運転車への道路側の情報提供にも活用できるといいます。鹿島建設によると、すでに自動車メーカーとの協業も動いているとのこと。
しかし、昔からある光ファイバーならば、もっと以前からこのアイデアがあってもよいようにも思います。今井さんによると、電信会社がすでに自前の通信網検査に活用している手法を道路インフラに応用したものだそう。背景には、センシング技術の進歩によって、光ファイバーのひずみなどの計測を精緻にできるようになったことがあるといいます。
ただ、現状では光ファイバーのひずみや振動といった”響き”が届く範囲が40kmに留まります。そこでNEXCO東日本ではまず、長野工事事務所が管理する更埴IC―松井田妙義IC間およそ100kmを対象に、切り替え器や増幅器を使って響きを中継するなどして、より遠くまで届けるシステムを構築するといいます。2027年度の実用化を目指しているそうです。
そしてもう一つのポイントが、波形の分析による予測精度の向上です。ここはまさに、AIの活用のしどころだということでした。




コメント