迫る引退の足音… 東京や名古屋を駆け抜けた「国鉄末期の電車」今どこを走ってる? 長野は新型導入へ

JR東日本が中央本線などに新型のE131系電車を導入し、従来の211系電車が置き換えられます。首都圏では見かける機会が減った211系ですが、現在どこで運用されているのでしょうか。

2階建てグリーンもあった211系

 長野地区や高崎地区は、211系にとっては第二(あるいは第三)の働き先です。首都圏の211系は当初、東海道線と東北・高崎線に導入されました。東海道線では1986(昭和61)年3月から、東北・高崎線では2週間ほど早く同年2月中旬から営業運転に就きました。

 東海道線の211系には当初からグリーン車が連結されていましたが、JR化後の1989(平成元)年からは2階建てのグリーン車が新規に導入されています。現在、首都圏を走る湘南新宿ラインや上野東京ライン、常磐線などで2階建てグリーン車が連結されていますが、これは211系で採用された2階建てグリーン車の車体構造を引き継いでいます。

 東北(宇都宮)・高崎線方面は、2004(平成16)年7月に現在のグリーン車のサービスが始まりました。

 後継車両の導入により、首都圏の211系の転用が進んでいます。2012(平成24)年4月に東海道線、翌年3月のダイヤ改正で東北(宇都宮)線関連から撤退した一方で、転用車両が長野地区で運行を開始し、後にエリアを拡大しています。211系のグリーン車は、高崎線を最後として2014(平成26)年に運行を終了しました。

 この途上で、2006(平成18)年から2013(平成25)年3月のダイヤ改正まで、千葉県の房総地区でも211系が使用されていました。車体の帯は黄と青の組み合わせで、千葉以東の総武線をはじめ、成田線や外房線・内房線などで使用されていました。

 高崎地区は、ロングシートの車両ばかりです。両毛線は211系が登場当時から使用されています。高崎線からの乗り入れ列車を除くと、4両編成のほか3両編成を2本つなげた6両編成も使われています。上越線・吾妻線・信越本線では4両に短縮された編成が2016(平成28)年から走っています。

 長野地区は、房総地区や東北・高崎線から転用された車両が3両編成に短縮されて使用されています。さらに2014(平成26)年からは、東海道線で使用されていた211系が6両編成に短縮されて中央本線などで使用されています。3両編成・6両編成とも、ロングシートだけの編成とセミクロスシートの編成があり、運が良ければボックス席の車両に当たるかもしれません。

 今回、長野地区の導入されるE131系の数は、首都圏の211系をすべて置き換えるほどの規模ではありません。今後の211系の動向が注目されるところです。

【写真】211系電車の他の帯色や車内を見る

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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