ピラミッド至近を“日の丸電車”が走る!「4000億円のビッグプロジェクト」鉄道車両の船積みに密着してきた
川崎汽船は2026年6月13日、エジプト・カイロ向けの地下鉄車両(近畿車輛製)を大型自動車船に積み込む作業を公開しました。緊迫する中東情勢を受け「喜望峰ルート」で運ばれる巨大プロジェクトの舞台裏を取材しました。
ピラミッドを結ぶ「カイロ地下鉄」の全貌
カイロ地下鉄4号線は、JICA(国際協力機構)の円借款事業による支援で建設が進められており、同路線に投入する車両184両を三菱商事と近畿車輛がエジプト運輸省トンネル公団(NAT)から受注していました。
「車両の契約金額は400億円。8両1編成で走る車両を23編成導入することになっている。また三菱商事は線路や電力、信号設備、通信設備、自動改札、車両基地などをターンキーとして契約するパッケージがあり、これを約900億円で請け負っている」(梅原副本部長)
大型・重量貨物の輸送に対応する川崎汽船の自動車船は、このカイロ地下鉄4号線向け車両を最大16両積載することができます。すでに、今年(2026年)3月には第1編成が神戸港で船積みされ、エジプト・アレクサンドリア港に向けて出港しています。
今回、神戸港に寄港して地下鉄車両を積み込んだのは、6900台積みの自動車船「OCEANUS HIGHWAY」です。総トン数7万5259総トン、全長199.95m、幅38mで、GHG(温室効果ガス)の排出を抑えるためLNG(液化天然ガス)を燃料として使用する新鋭船です。従来船と比べてメインデッキを大型化するとともに、ランプウェイの角度を緩やかにし、強度もアップすることで大型・重量貨物の積載に対応しているのが特徴です。
近畿車輛を出場して神戸港の六甲アイランドまで陸上輸送された地下鉄車両は、クレーンで62フィート(約18.9m)サイズのロールトレーラー(マフィートレーラー)に据え付けられます。
ロールトレーラーは、自走できない重量物や長尺物を輸送するために使われる台車で、上に地下鉄車両がしっかりと固定された後、特殊な牽引車両「タグマスター」によって船尾のランプウェイを通じて船内へと積み込まれていました。




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