「目」と「腕」の連携プレーで大型船を救う!? 東京港の安全を支える“海底の掃除機”「海竜」乗ってみた!

2026年6月28日、「東京みなと祭」で東京都港湾局のしゅんせつ船「海竜」が一般公開されました。多くの船舶が行き交う東京港の安全を維持するため、海底の土砂を取り除く重要な役割を担っています。

東京港の安全を支える「しゅんせつ船」

 日本は世界有数の経済大国であり、その海の玄関口である東京港には、日々多くの船が出入りしています。そうした船舶の安全な入港を支える重要な役割を担うのが、「しゅんせつ(浚渫)船」です。

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入港中のしゅんせつ船「海竜」の様子(乗りものニュース編集部撮影)

 2026年6月28日(日)、東京都江東区青海の東京国際クルーズターミナルにて「第77回 東京みなと祭」が開催されました。台風の影響で27日は中止となりましたが、天候が回復した28日には、予定どおり様々な艦船が公開され、東京都港湾局のしゅんせつ船「海竜」も一般公開されました。

 多くの船が出入りする東京湾には、江戸川や荒川、多摩川といった多くの河川が接続しています。複数の河川が流れ込むため、川から運ばれた土砂などが海底に少しずつ溜まっていきます。

 特に、台風などの風水害が発生すると急激に土砂が流入し、湾の海底が浅くなってしまうことがあります。そうなると、航行に必要な水深が深い大型の船舶が入港できなくなる恐れがあります。

 このような事態を未然に防ぎ、解決するのがしゅんせつ船の役目です。しゅんせつ船は、水底に溜まった堆積物を取り除き、航路の安全を確保するための特別な装備を持っています。

 今回公開された「海竜」は、海底の土砂を取り除くためのしゅんせつ船です。「ドラグサクション式」と呼ばれる、掃除機のように海底の土砂を吸い込む方式を採用しており、船内に747.4立方メートルもの土砂を貯めることができます。容積で比較すれば、おおよそ一般的な25mプールの1.5倍に相当する規模です。

 実際の作業では、まず測量調査船「たんかい」が活動します。「たんかい」は「マルチビーム測深機」という装備を使い、土砂が堆積している場所や状況を精密に測定します。その調査データをもとに「海竜」が出動し、的確にしゅんせつ作業を行っていきます。

 いわば、「たんかい」が「目」となって海底の状況を把握し、「海竜」が「腕」となって土砂を取り除くのです。この「目」と「腕」の連携プレーが、日本の港湾の安全な航行に貢献しています。

【意外と船内はコンパクト】これがしゅんせつ船「海竜」の様子です(画像)

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