日本では「矛」より「盾」で貢献したい――北欧「サーブ」の新戦略をトップに聞いた 国内外で日本企業との連携も視野に
日本の防衛市場で、スウェーデンの防衛関連企業サーブ社が存在感を強めています。同社は「サーブ3.0」と名付けた新戦略を掲げ、日本企業との連携も視野に入れた新たなアプローチを開始。その具体的な中身について、同社日本支社長に話を聞きました。
注力するのは「防御的な装備品」 なぜ?
さらに、宇梶氏は今後の日本市場における具体的な事業展開について、日本が置かれた安全保障環境を踏まえたうえで、とくに「防御的な装備品」の提案を模索しているといいます。
「日本が置かれている安全保障環境は、日に日にその厳しさを増しています。その中で、戦略的抑止力を高めるためには、反撃能力や、そのための手段である長射程誘導弾のような、『矛と盾』で言えば矛の機能を充足させることが当然重要になってきます。だからこそ、サーブとしては、むしろ防衛的な機能の拡充にフォーカスをしたいという風に考えています。
攻撃的な装備品については、国内企業や、あるいはそれに一日の長があるアメリカの企業様などが中心に取り組まれている一方で、サーブとして一番日本のためになることは何かというと、まさに防衛的なところだと思うのです。特に『相手を知る』ためのセンサーですとか、監視・偵察と言われている分野、あるいはこれから実際に現場に出て、有事の際には戦闘行為に携わる方々の訓練や教育、こういったところを充実させることによって、日本全体の防衛力を高めることができると考えます。
そういう意味では、早期警戒管制機のグローバルアイ、無人機搭載用の早期警戒レーダー用ポッドはもちろん、電子情報収集(ESM)機材や電子妨害(ECM)機材、さらに各種訓練システムやボーイング社とともに取り組ませていただいている高等練習機のT-7A、こういったものを日本において展開していきたいと考えています」
たしかに、昨今日本では長射程ミサイルに代表される攻撃的な能力を有する装備品の導入に目が行きがちです。しかし、「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という言葉もある通り、相手に関する情報収集、そして自らを鍛え上げることで、防衛力を真の意味で強化できると筆者(稲葉義泰:軍事ライター)は考えます。そこで、サーブ社が今後日本でどのような事業展開を行うのか、注目が集まります。




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