まだ現役! 「驚異の長寿」を誇る南海“古豪”電車は不死身なのか? 日本初「20m級ステンレス車」の現在地
南海電鉄の6000系電車は、1962年の登場から60年以上走り続けるご長寿車両です。片開きドアが特徴の通勤形車両ですが、少しずつ数を減らしています。
60年以上も使われた南海6000系
6000系は60年以上も使われてきた中で、数々の手が加えられています。現在の6000系は前面と側面に種別・行先表示器を備えていますが、これは1980(昭和55)年頃から後付されたものです。それまでは行先などを書いた運行標識板を前後に取り付けていました。1985(昭和60)年からリニューアルにあたる車体更新が行われ、順次冷房が付きました。この際に車内も一新され、現在の姿に近付いています。さらに冷房化で車体が重くなったため、台車を交換しています。
高野線は難波と高野山方面の極楽橋を結ぶ路線ですが、終点の極楽橋方は急カーブと急勾配が続く山岳区間です。そのため6000系は、登場当初は難波~三日市町間で運用され、後に複線区間の延伸と合わせて林間田園都市まで延長し、さらに現在は橋本まで顔を出すようになっています。
難波方は比較的平坦ですが、橋本までとなると勾配がきつくなってきます。6000系はブレーキが強化され、下り坂を一定の速度で走れる抑速ブレーキが設置されました。さらに、輸送力増強で編成も長くなったため、長い編成で運転できるように先頭部に電気連結器を設け、途中で連結や切り離しが簡単にできるようになっています。
6000系は錆に強いステンレス製の車体を採用した上、後に改修を繰り返したことが、結果として60年以上の長生きにつながったのかもしれません。
72両あった6000系ですが、さすがに2019年に廃車が始まり、2026年の段階で20両が残っています。このうち6両は紺色とオレンジのラインがない、昔の姿を復刻して運行されています。
6000系は2023年度までに引退すると見込まれていましたが、2026年現在も現役で使用されています。ちなみに6000系は静岡の大井川鐵道に譲渡された車両が2両あり、2024年末に就役しています。
Writer: 柴田東吾(鉄道趣味ライター)
1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。





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