「新幹線の父」十河信二を知っているか なぜか四国伊予西条にいる0系そこにあるドラマ

愛媛県伊予西条市は、東海道新幹線計画を推進した第4代国鉄総裁、十河信二ゆかりの地です。十河信二の記念館と、彼の蔵書を収蔵した西条図書館を訪ねました。新幹線計画に関する貴重な資料がありました。

手記に残された十河総裁就任裏話

 それは国鉄総裁就任時の様子です。前述のように、鳩山総理の腹心、三木武吉が「故郷とも言うべき国鉄の窮地に……」と説得し、十河が「線路を枕に討ち死にする覚悟」と承諾したという話が伝わっています。この逸話はいくつか変種もありますが、十河が殺し文句に屈服したという要旨は通じています。

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新幹線に関する国鉄理事会資料。島 秀雄が作成した書類もある。これらは非公開で、東京大学の協力を得て資料整理が行われている(2019年11月、杉山淳一撮影)。

 しかし手記には、三木の言葉として「そんなに命が惜しいのか、多年国士として敬仰していた君が、そんな卑怯者だったのか」とあり、かなり辛らつでした。それを十河は「罵言と叱咤と激励」だったと記しています。そしてこの時、十河はその場で返事をしていません。「昭和30年3月20日の昼、三木は拒否の返事を待たずに席を立った」と手記にあります。ここまで言われても十河は固辞するつもりでした。もしかしたら三木は、これ以上たたみかけると十河に反発されると察したのかもしれません。

【写真】もうひとつの0系新幹線

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