バブル期に生まれたJRの高級客車「夢空間」 20年の生涯で残したもの 内装担当は百貨店

「夢空間」誕生はヨーロッパの「オリエント急行」由来?

「ラウンジカー」は車掌室を除き、くつろぎとおもてなしの空間「クリスタルラウンジ スプレモ」でした。ラウンドタイプのバーカウンターとソファ、自動演奏ピアノを備え、家具や内装はおもに木製で曲線を多用したデザイン。ゴールドの装飾とガラスが、無数のライトを反射して輝き、豪華な空間でした。車両は富士重工業(現・SUBARU)製、内装は東京・銀座の老舗百貨店、松屋が担当しました。

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「夢空間北斗星」のラウンジカー(鈴木周作撮影)。

「ダイニングカー」は展望食堂車です。最後尾の展望窓のほか、側面にも同じ高さの大きな窓が採用されました。定員4人の個室と18人分のテーブル席があります。こちらもラウンジカー同様にゴールドの装飾と多数のライトを設置し、絢爛豪華できらびやかな空間を演出していました。車両は東急車輌(現・総合車両製作所横浜事業所)が製造、内装も系列の東急百貨店が担当しました。

 JR東日本が「夢空間」を企画した理由は「次世代の寝台車の方向性を提案する」ためだったといいます。1988(昭和63)年に、ヨーロッパの豪華列車「オリエント急行」をパリ発ユーラシア大陸、香港経由東京行きとして走らせるイベントがあり、実物のオリエント急行の客車がJR山陽本線と東海道本線を走行しました。その豪華な内装に触発される形で「夢空間」は誕生したそうです。

【写真】「夢空間」に影響を与えた「オリエント急行」の車内

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コメント

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1件のコメント

  1. 端部の大型窓から機関車が丸見えになるところが面白い眺めだな
    できればクロコダイルみたくお洒落感のある機関車に牽かせてみたい列車