新幹線全線 トンネル含め携帯電話「圏内」に 秘境駅「峠」付近で整備完了へ

山形新幹線の「峠」付近も圏内です!

 総務省東北総合通信局が2020年11月25日(水)、山形新幹線(奥羽本線)の全線で携帯電話の利用が可能になると発表しました。

 12月15日(火)から、山形新幹線の峠~大沢間、芦沢~舟形間の6トンネルで携帯電話の利用が可能になり、これによって、全国すべての新幹線(現行営業区間)について携帯電話エリア化が完了するといいます。

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山形新幹線「つばさ」に使用されるE3系電車(画像:JR東日本)。

 鉄道トンネルや高速道路トンネルなど、人工的な構造物により電波が遮蔽される場所へ携帯電話の基地局などを整備する場合に、その設置費用の一部を国が補助する「電波遮へい対策事業」に基づき、進められてきたものです。

 今回、“圏内”になる山形新幹線の峠駅付近は、文字通り奥羽山脈を越える途中にある秘境の駅。そうした箇所を“圏内”にしていくにあたって、トンネルでなくとも“圏外”の区間があり、新たに整備する基地局へ電力や通信回線を供給するにも困難な場所が存在するなど、エリア化実現には様々な課題があったといいます。

 サービス提供事業者はNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク。なお、一部に電波が弱い箇所が存在し、使っている携帯電話や通信事業者によって、通信が途切れることもあるそうです。

【了】

【図解】トンネル内を「圏内」にするしくみ

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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