「黄色い京急」なぜ? 「〇〇線カラー」のイメージ覆すレア色電車たち 東京圏の私鉄

東急東横線は2本の特別塗装車両が走る

 東急東横線には、車体全体が緑色にラッピングされた車両が1本のみ走っています。これは、1986(昭和61)年まで同線などを走った初代5000系電車「青ガエル」を再現したもの。2代目5000系電車にラッピングされ、車体側面に復刻された「T.K.K.」のロゴなど、かつての車両が細部まで再現されています。

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東急5050系4000番台「Shibuya Hikarie号」(2021年2月、伊藤真悟撮影)。

 ちなみに同線には、黄色を基調にラッピングした「Shibuya Hikarie号」(渋谷ヒカリエ号)も走っています。複合施設「渋谷ヒカリエ」の開業1周年を記念し、2013(平成25)年4月に運行開始。側面には、渋谷の街の風景などもデザインされています。

京王「紺・ピンク」→「緑」

 アイボリーを基調に紺とピンクのラインなどをあしらう 京王線の電車にも、車体全体が緑色となった車両があります。2015(平成27)年9月、8000系電車のうち1本が、高尾山の自然をイメージしたラッピングに。ベース色である緑は、1957(昭和32)年から1983(昭和58)年まで運行された2000系電車を復刻したものです。

復刻塗装は東武鉄道にも

 白を基調にした東武8000型電車のうち、亀戸線と大師線を走るものには、昭和30年代の塗装を復刻した車両が計2本あります。どちらも試験塗装といわれるもので、ひとつは緑色の車体に白い帯、もうひとつはオレンジ色の車体に黄色い帯です。

 各社とも、記念や復刻などを機に車体色を変更している例がほとんどであり、本数はごくわずか。また、もともとのカラーリングの車両に混ざって運行されるため、見かけたらラッキーといえるでしょう。特別塗装の車両は、「○○線は○色だ」というある種の固定観念を吹き飛ばす存在かもしれません。

【了】

【各社の特別カラー車両】写真で見る

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コメント

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2件のコメント

  1. 品川〜京急蒲田〜羽田空港の利用者は都営車なども見ているんだし別に驚かないかも。 

    西武鉄道がかつて京浜急行電鉄に仕手戦を仕掛けたという噂を耳にするがなるほど今も2%弱株を握っている。そういう関係かと思ってた。

  2. 黒の京急と緑の京急走って欲しい。(黒は京急線の終点・浦賀→ペリー来航→黒船から。伊豆急では黒船電車賀走っている。緑は「ノルエコ」。緑のけいきゅんのぬいぐるみがあった。)
    西武はかつて赤電が走っていて、現在も赤電101系が走っている。
    東横線、「青ガエル」も「Shibuya Hikarie号」(渋谷ヒカリエ号)も現在走っている。また、東急では、紺と黄色の1000系と全身緑の1000系も走っている。
    東武は、全身クリームの復刻塗装車両も青に黄色線の復刻塗装車両も走っていた。