「はつかり」ならぬ“がっかり”は最初だけ? 初の特急形気動車キハ80系 開発も一苦労

いまや全国で見られるディーゼルカーによる特急車両。その元祖というべき車両が国鉄のキハ80系です。設計に起因する多くの問題を抱えつつも、動力近代化を推し進め、特急列車を身近にした立役者ですが、最初は不名誉なあだ名もありました。

151系電車っぽく出来上がったキハ80系

 このためキハ80系の開発は急ピッチで進められます。当初は試作(キハ60形)として、400馬力の新型エンジンを搭載しますが失敗。これは静粛性を重視し、客室の床にエンジンの点検蓋を付けないようエンジンを水平シリンダーにしたことで潤滑油が円滑に回らず、かつ変速機の作動も不安定だったからでした。成功したのは、ディスクブレーキを装備した空気ばね台車だけという状態だったのです。

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車内に売店を備えた先頭車キハ81形(2022年10月、安藤昌季撮影)。

 キハ80系は180馬力の従来型エンジンを2台搭載して、必要な馬力を確保する方法を取ります。先頭車両のキハ81形は1エンジン、食堂車はエンジンなしのため、同じ2台エンジンの急行形キハ58系よりも走行性能で劣りました。ゆえに新型エンジンが成功していたら、最高速度110km/h運転を想定していましたが、100km/hで妥協したのでした。

 1960(昭和35)年に完成したキハ80系は、特急「はつかり」として運行を開始します。完成時は、売店を車内に備えたキハ81形を先頭とした9両編成で、2等車キロ80形を2両、食堂車キサシ80形も連結していました。前頭部はいわゆるボンネット型です。

 コストダウンのため、151系と異なり横引きカーテンがロールカーテンとなったり、1等車の絨毯が省略されたり、2等車の座席背面がデコラ張りにされたりなどの仕様変更はありましたが、従来の蒸気機関車特急よりも大幅にグレードアップしていました。

【写真】キハ80系ディーゼルカーの車内 ほか、保存車両を見る

【鉄道特集】往年の名車、活躍中のエース どんな車両? 国鉄時代の思い出も

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