元祖「スカイライナー」から46年 空港連絡特急が面白い! 各社入魂の車両 まだまだ進化する?
AE100形、なぜ貫通扉がある?
その後1991(平成3)年に、現在の成田空港駅が開業します。成田新幹線計画が中止されたため、新幹線向けだった成田空港駅の用地に、JRと京成電鉄が乗り入れたのです。
JRは特急「成田エクスプレス」(新宿・東京~成田空港間など)用として、特急形253系電車を投入しました。253系は高いグレードを誇り、VIP用に4人用グリーン個室を備えたほか、開放客室も1+1列で回転式リクライニングシートが並ぶ豪華仕様でした。
普通車にも座り心地が良い、フランス製のボックスシートを採用。これは座席間に荷物スペースを増やす考えゆえでしたが、「特急なのにボックスシート」と不評で、増備車の一部には回転式リクライニングシートが採用されました。253系は現在でも長野電鉄2100系として使われており、個室、ボックスシート、回転式リクライニングシートの全てが利用できます。
JR東日本の成田空港乗り入れに対抗した京成は、AE100形電車「ニュー・スカイライナー」を投入しました。座席間隔はAE形より6cm広い回転式リクライニングシートで、フットレストもある豪華仕様。フリースペースも設けられました。都営地下鉄浅草線を介して京急電鉄の羽田空港駅乗り入れも検討され、前頭部に貫通扉も設けられましたが、こちらは実現しませんでした。
やがて空港連絡特急は成田だけでなく、大都市近郊の各空港を結ぶ路線でも運行を開始しました。
1994(平成6)年に関西国際空港が開港すると、JR西日本と南海電気鉄道もそれぞれ空港連絡特急を運行開始します。JRは特急「はるか」(京都~関西空港間など)、南海は特急「ラピート」(難波~関西空港)です。
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