「世界最大の超音速戦闘機」できた!→なぜ幻に? サイズも中身も超スゴかったのに

かつて「世界最大の超音速戦闘機」とうたわれたものの、実用化されなかったカナダの戦闘機があります。どのような機体で、なぜ幻となったのでしょうか。

全長24.6m!

 かつて「世界最大の超音速戦闘機」とうたわれたものの、実用化されず「幻」で終わった機体があります。それは、カナダ生まれのアブロCF-105「アロー」。ある年齢層以上のカナダ人なら知らない人はいないと言われているほど同国にとっては有名な飛行機なのですが、なぜ幻といわれるのでしょう。また、その性能はいかほどだったのでしょうか。

Large 20240809 01
CF-105「アロー」(画像:カナダ図書館・文書館)。

 東西冷戦が深刻さを増しつつあった1953年、広大な国土を持ち北極海を挟んでソ連(現ロシア)と対峙していたカナダは、全天候ジェット戦闘機アブロCF-100「カナック」を独自開発し、部隊配備をはじめていました。CF-100はカナダ空軍防空司令部傘下に9個飛行隊が編成され北米大陸の防空任務に就きました。

 当時、世界各国では戦闘機の超音速化が進んでいて、超音速飛行能力を持たない「カナック」には早晩、後継機が必要になると認識されていました。そのため、カナダ政府はその後継として、マッハ2級の長距離全天候戦闘機開発をCF-100の配備とほぼ同時期に開始しています。これがのちのCF-105「アロー」です。

「アロー」は、パイロットの操縦指示を電気信号で伝えるシステム「フライ・バイ・ワイヤ」をはじめ、当時の先端技術を盛り込んだ意欲的な戦闘機となる計画でした。しかし、搭載予定の電子機器や新型カナダ製エンジンの開発が間に合いません。

 そこで「アロー」は、超音速戦闘機用エンジンとして当時最大の出力を誇っていたアメリカ製J75エンジンを2基搭載した試作機を作り、これが1958年3月25日に初飛行に成功しています。

 完成した「アロー」は全長24.6m、全幅15.2m、総重量31.08t。大きさ・重さともに、当時は世界最大の超音速戦闘機でした。その機体のサイズは、後に登場するF-111(1964年初飛行。全長22.4 m・最大全幅19.2 m)に比肩するほどの大型機でした。

 ところが先述の通り「アロー」は、量産されることなく終わったのです。

【写真】デカすぎw これが元「世界最大の超音速戦闘機」全貌です

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. イラン海軍の潜水艦が「撃破される瞬間」捉えた映像が公開 3隻の無人ボートが基地を急襲 “米軍史上初”の攻撃
  2. ロシア軍の攻撃ヘリが「飛行中に急襲される瞬間」捉えた映像が公開 背後から「刺客」が忍び寄る
  3. 海自の最速艦艇が「主砲を撃ちまくる」珍しい映像が公開 最高速力は80km/h以上! 対空戦能力を披露
  4. 首都高の「高級外車」がトンネル内で大炎上! “火だるまになる”恐怖の一部始終を捉えた映像が公開 ドライバーに批判も
  5. 本数が7割も減った「地下鉄の新駅」今どうなっている? “祭りの後”の様子を見てきた 大多数の乗客は「1駅手前」で下車
  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  3. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」