最新ステルス機に“ズドドド機関砲”必要か? しかも「まっすぐ撃てない」!? それでも米空軍がこだわるワケ

アメリカ空軍のステルス戦闘機F-35Aは、内部搭載型の機関砲を搭載しています。ドッグファイトやA-10のような地上攻撃を想定してのことのようですが、技術的な課題も指摘される中、軍の狙いは何でしょうか。

25mm弾を搭載予定 しかし高価格

 2023年にアメリカ会計検査院(GAO)は、「コーティングに亀裂が発生する問題は過去に納入した機体でも観察され、対策する再設計が行われたが、新しいLot13でも見つかっており、同様の設計だったLot14とLot15の機体にも同じ問題が影響すると予想している」と報告しています。

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GAU-22/A25mm機関砲の仕様。4本の砲身を束ね、発射速度は3300発/分。重さが100kg以上あることに注目(画像:ゼネラルダイナミクス)。

 といっても、亀裂が発生しても材料が剥離してエンジンに吸入されるという最悪の事例は確認されず、機関砲使用後の検査と亀裂が見つかった場合にパネル交換することによってリスク管理する、としています。

 アメリカ空軍では、機関砲には20mmM61バルカン砲が多く使われており、F-35Aへの25mmGAU-22/Aの採用は初めてになります。アメリカ空軍はF-35Aに固定機関砲を装備する理由について、紛争地域でのローエンドの近接航空支援(CAS)やドッグファイトを想定していることを挙げています。

 しかしアメリカ空軍にはCAS専用のA-10攻撃機があります。長年対地攻撃機として使われ、最近もアサド政権崩壊で混乱するシリア内戦で、過激派組織IS(イスラミックステート)の基地を空爆したと伝えられます。A-10は近い将来退役して、F-35AはA-10と交代することになっていますが、A-10は30mmガトリング砲など強力な武装が特徴です。

 GAU-22/Aで使用される25mm弾はラインメタル製PGU-48/Bです。これは命中時に弾頭が破砕し、散弾に似た加害範囲を形成する徹甲弾フランジブル(FAP)弾であり、航空機だけでなく地上の装甲目標にも有効です。破壊力は20mm砲弾よりも高いとされていますが、そのぶん価格も高くなっています。20mmPGU-28A/B半徹甲高爆薬焼夷弾が約34ドルなのに対して、PGU-48/B弾は空軍の2025会計年度の最新の予算要求によると1発131ドル。約4倍近い価格になっています。

【写真】F-35Aが機関砲を発射した瞬間

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