モンキー&ダックス復活の立役者? カブのエンジンを積んだ「タイからの刺客」世界ヒットのワケは

近年、「ホンダのアイコニックモデル」として数々の名車を生み出しているのが、ホンダのタイ法人。そのタイ・ホンダが2013年に発売を開始した、全方位ヨシな1台がホンダ・グロムです。

「タイカブ」の知見を反映した全方位ヨシな1台

 ホンダがかつて原付のレジャーバイクとして一世を風靡したモデルが近年、原付二種モデルとして続々と復活しています。モンキー125、ダックス125、ハンターカブ(CT125)など、「ホンダのアイコニックモデル」としてヒットを飛ばすこれらのモデルは、すべてホンダのタイ現地法人であるタイ・ホンダが開発・生産したものです。かつてのホンダが持っていた「遊び心」を、バイク王国・タイでの知見と合わせて再現したモデルと言えます。

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2013年に日本、タイ、アメリカ、ヨーロッパ諸国で発売となったホンダ・グロム(第二世代までは『MSX125』の名で販売された国もある)(画像:ホンダ)。

 タイ・ホンダは1997(平成9)年に、日本のユーザーの間で「タイカブ」と呼ばれたWave100というモデルを製造し、国際的な大ヒットに導きました。そのタイ・ホンダが、Wave100などの実用車以外の国際的なヒットモデルを目指し、2013(平成25)年に完全ゼロスタートのミニバイクを開発・生産しました。それが、コンパクトなロードスターであるホンダ・グロムです。いわば、近年のアイコニックモデルの原点にあたります。

 グロムは、ホンダのモンキー、ダックスといったレジャーバイクの系譜を参考にしながらも、全くの独自性によって開発されたモデルで、ホンダの125cc公道車としては初となる31mmもの倒立フォークを採用。また、エンジンはWave125iと同じ、カブ系では最大の125ccエンジンを搭載していますが、Wave125iとは吸排気のセッティングを変更しパワーアップを図るなど、とにかく「走りと実用」、そしてモタードのような外観によって「カッコ良さ」をも極めた全方位ヨシな仕上がりでした。

 ストップ・アンド・ゴーの機敏性とコンパクトで小回りが効くことから「街乗り」に優れ、さらに性能面での高いポテンシャルからレース、レジャーにも最適なバイクです。つまり、使い勝手の幅が広く、なおかつバイク本来の楽しさを存分に持ち得たモデルでした。

 グロムは、2013(平成25)年1月にブリュッセル・モーター・ショーで「MSX125」の名で世界初公開となり、同年には日本、タイ、アメリカ、ヨーロッパ諸国で続々と発売を開始。2016(平成28)年までに約30万台出荷となり、もちろん日本でも、発売当初から納車待ちが出るほどの人気を博しました。

 2013〜2016年までのグロムはいわゆる「第一世代」と言われ、同年にモデルチェンジし、「第二世代」の時代が始まります。外観を一新したほか、ヘッドライトを縦型2灯のLEDに変更・タンクキャップをヒンジ式にしたり、イグニッションキーを、フォールディング機能を持つリトラクタブルキーにするなど、さらなる完成度を高めたモデルとなりました。

 この「第二世代」は発売の翌年2017(平成29)年にヨーロッパの新排ガス規制に適合させ、2020(令和2)年まで生産されました。

【モデルチェンジすること4回】タイ・ホンダが生み出したグロムの歴史を画像で(写真)

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