【空から撮った鉄道】100年以上現役も!? これぞ“鉄骨の美” 鉄道の「古参トラス橋」を空から愛でる
トラス橋は様々な種類と形状があって興味が尽きません。今回は、全国に存在する鉄道のトラス橋から特徴的な橋梁を紹介します。もう見られないトラス橋もあります。
この記事の目次
・京都の大幹線を現役で支える「初の国産トラス橋」
・関東にもある明治期の鉄道トラス橋
・SLがよく似合うトラス橋、しかし今は姿がなく……
・周囲を圧倒! 大都会に架かる無骨なトラス橋
・スケール感が狂う? 日本最長の単純トラス橋
【画像枚数】全17点
京都の大幹線を現役で支える「初の国産トラス橋」
国内の特徴的な鉄道橋梁を2回にわたって上空観察してきました。今回は明治期の輸入トラスや大型トラスを紹介します。橋梁(きょうりょう)の構造解説は専門的な文献に譲り、ここでは空から見た橋梁の構造美を楽しみましょう。
トラス橋は、柱状の部材を組み合わせて桁を支える橋です。コンクリート橋やレンガ積みなどと異なり骨組みで桁を支えるために軽量かつ頑丈です。
部材を斜めに配して三角形に組むのが一般的ですが、部材の組成構造によって様々な呼称があり、代表的なものは「ワーレントラス」や「プラットトラス」、さらに「ボルチモアトラス」「ボウストリングトラス」「ペンシルバニアトラス」といった種類もあります。
トラス橋の構造を簡単に説明すると、線路の左右にトラスを組み、左右上部の上弦材は横方向の変形防止のため、端部が橋門構(きょうもんこう)、中間部が対傾構(たいけいこう)と上横溝(じょうよここう)でつながり、下部の下弦材は横桁と下横構でつながります。これが一般的なトラス橋構造ですが、「ポニートラス」という種類は長さ(径間長・支間長)が短く、橋門構と上横構を省略したもので、仔馬を意味するポニーを冠しています。
明治時代の橋梁は、英国、ドイツ、アメリカといった国々からの輸入が主でした。橋梁の国産化は、製鋼業の立ち上がりと発展が追い付いてきた明治後期からです。
初の国産トラス橋の一つは、1911(明治44)年架設の東海道本線桂川橋梁(西大路~桂川間)です。1876(明治9)年開通の京都~神戸間では、イギリス製の錬鉄と鋼製の100ftポニーワーレントラス群が架橋されました。それらの橋梁は輸送力増強によって架け替えとなり、アメリカ製のトラスとともに国産トラスも架設され、現在でも東海道本線下り線のポニーワーレントラスとして使用されています。
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Writer: 吉永陽一(写真作家)
1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。日本写真家協会(JPS)正会員、日本鉄道写真作家協会(JRPS)会員。




