「もう乗れない…!」 沖縄のモノレールが“ドル箱”化? 8年で乗客倍増、山手線並みのラッシュでうれしい悲鳴
沖縄県那覇市を走るモノレール「ゆいレール」が、観光客の急増で深刻な混雑に見舞われています。あまりの混雑に重量オーバーで緊急停止する事態も発生。混雑緩和の切り札として3両編成の増強が進められています。
「3両編成」が混雑緩和の“切り札”
想定外の千客万来に嬉しい悲鳴の同社ですが、「南国のリゾート地で、東京の山手線並みのラッシュを味わうとは」と、首都圏からの観光客から「ぼやき」さえ聞こえてきそうです。
さすがに「山手線並み」は大袈裟ですが、この事態に同社もただ手をこまねいているわけではありません。現在、混雑緩和の「切り札」として3両編成の増発に注力しているのです。
混雑のもう一つの主要因は、「貧弱な輸送力」です。ゆいレールは「2両編成/定員165人」でスタートしましたが、乗客数の急増に対応するため、2023年度から「3両編成/定員251人」の編成を投入しました。ちなみに全駅にはホームドアが設置されていますが、増結を見越して当初から3両編成に対応しています。
現在は2両編成と3両編成合わせて全35本(編成)を保有し、うち5本が3両編成ですが、近い将来これを9本まで増強する模様です。
一方大型のキャリーケースを引きずる乗客の割合が高い鉄道として、おそらく国内屈指ですが、狭い電車内ではとかく邪魔者扱いされがちです。このため、3両編成は全車両に、大型荷物置き用スペースを完備しており、混雑率の低減にひと役買っています。
ゆいレールは、ここしばらくは混雑緩和に四苦八苦の日々が続きそうです。
地元の那覇市単体の人口は約31万人(2026年5月現在)ですが、周辺の市街地域を含めた那覇都市圏の人口は80~90万人で、政令指定都市の堺市(約80万人)に匹敵する大都市と見てもおかしくありません。
那覇都市圏の交通利便性の向上や、慢性的な交通渋滞を解消するため、ゆいレールのさらなる延伸の要望もいくつかあるようです。一方で、那覇~名護間の鉄道計画や、那覇市内のLRT計画なども噂されており、当分目が離せません。
Writer: 深川孝行
1962年、東京生まれ。法政大学文学部地理学科卒業後、ビジネス雑誌などの各編集長を経てフリージャーナリストに。物流、電機・通信、防衛、旅行、ホテル、テーマパーク業界を得意とする。著書(共著含む)多数。日本大学で非常勤講師(国際法)の経験もある。





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