運転士が気絶、バスが緊急停止…しなかった!? 日野の新型「セレガ」実演で珍事 「見破られた可能性がある」
日野が大型観光バスの新型「セレガ」の報道陣向け試乗会を開催しました。イベントでは、運転士に非常事態が発生した際に作動する「EDSS」(ドライバー異常時対応システム)の実演も行われました。
“気絶のフリ”では作動せず?
EDSSのデモンストレーションは、まず手動操作での実演から行われました。走行中に乗客役がボタンを操作すると、非常ブザーやホーンが鳴り、車内の赤色ランプが点灯。3秒ほどの緩やかな自動ブレーキのあと、新型セレガは急ブレーキ状態で速やかに停止しました。
最初の緩やかなブレーキは、誤操作やいたずらの際に運転士が対応できるようにするためとのこと。運転士自らが操作した際は、初めから急制動がかかりました。
一方、自動検知によるシステムの作動については少々難儀する場面もありました。実演では運転士役のテストドライバーが気を失った演技をしつつ、車両を車線からだんだんと逸脱させていく操作が行われましたが、最初の数回はシステムが作動しなかったのです。
日野の開発スタッフによると、原因は雨まじりの曇りという当日の天候や、走行開始から間もない状態でテストしたことなどが考えられるそうです。また、「システムがより高精度になったことも、逆に影響したかもしれない」といいます。スタッフは「さまざまなデータを収集しながら異常を判定しているので、気絶した“フリ”だと見破られた可能性がある」と説明しました。
しかし天候もやや回復し始めた最後の実演では、ついに自動検知が成功しました。手動での操作時と同じく警報や非常ブレーキが作動するとともに、レーンキープ制御などとも連携。車線からの逸脱を運転士の介入なく修正し、車線内に戻って停止しました。
試乗を終えた後、日野の開発スタッフは「安全技術は長年かけて少しずつ進化してきましたが、今回の実演ではなかなかうまくいかない場面もありました。しかし、それが現実の難しさでもあります」とコメント。「これからもメーカーとして、ユーザーの皆様にもシステムの正しい使い方を伝えていきたいです」と強調しました。





コメント