自動運転中の事故、責任の所在は? 運転者の過失は生じるのか 損保会社に聞く

自動運転技術が一部実用化され、無人運転の実現に向け実証実験も進められていますが、こうした自動運転中に事故を起こした場合、責任の所在はどのようになっているのでしょうか。現在、そして未来について損保会社に聞きました。

「無人」の自動運転では?

――いま現在、レベル4で実証実験しているようなところで、保険はどのようになっているのでしょうか?

 警察庁が2017年6月に「遠隔型自動運転システムの公道実証実験に係る道路使用許可の申請に対する取扱いの基準」を策定しましたが、この基準に沿った実証実験においては、車両の「遠隔監視・操作者が法上の運転者に課された義務を負う」とされており、運転者が明確になっているため現行の自動車保険での対応が可能と考えています(編集部注:上記の警察庁基準に基づくレベル4の実証実験は、2017年12月に愛知県や東京都、石川県で行われた。いずれも運転席が無人の遠隔操作によるもの)。

 なお、当社ではこれら実験にかかわるサイバーリスク、賠償リスクなどに対応するため、包括的な保険設計も提案させていただいています。また、当社はレベル4以上の自動運転における事故が起こった場合の原因究明や、新たなリスクを研究するため、2017年5月から東京大学と共同研究を開始しました。研究期間は3年を予定し、2020年までの自動運転(にまつわる保険)サービス実現を目指します。

――今後、本格的な自動運転車が登場するにあたり、いまの保険とどう変わってくるのでしょうか?

 システムの欠陥や不正アクセスなど、考えられるリスクを検討し、新たな保険商品やサービスを開発している段階です。当社ではニーズにいち早く対応するため、2017年7月に「被害者救済特約」を新設し、「無過失事故の特則」を改定しました。

「被害者救済特約」は、契約自動車の欠陥や不正アクセスなどによる人身あるいは物損事故で、運転者(被保険者)に損害賠償責任がない場合でも、被害者に生じた損害について運転者が負担した費用をお支払いする特約です。運転者の賠償責任の有無(保険金が払われるか、払われないか)が確定するまで時間を要するケースを想定した特約で、被害者を迅速に救済することができます。また、「無過失事故の特則」は、同様に契約自動車の欠陥や不正アクセスなどに起因し、ガードレールや家屋など、自動車以外のものと接触した場合に、継続契約の等級に影響しないと改定したものです。

 今後は、自賠法(自動車損害賠償保障法)を含めた法的枠組みも検討し、それを踏まえた商品やサービスの開発なども必要になってくるでしょう。

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2017年12月に石川県輪島市で行われたレベル4の自動運転実証実験で使用された車両(画像:国土交通省)。

※ ※ ※

 2018年2月現在、自動運転中の事故は、ドライバーあるいは「遠隔監視・操作者」が責任を負うものとされているようです。しかし、将来的にはシステムの欠陥やサイバー攻撃など、必ずしもそれら「運転者」の責任が問えない状況も出てくると見られています。損保ジャパン日本興亜によると現在、世界中で業界横断的に議論されながら、このような仕組みづくりが進められているそうです。

【了】

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コメント

2件のコメント

  1. 衝突軽減やVSCを装着する目的が税金や保険料の軽減に傾いてる気がしますがね、因みにカメラを合体させたフロントガラスなどは社外品の開発が追い付かない状況で仮に飛び石など車検を通過できないような被害がある場合は純正品でないと対応できない現実な他ど様々、こんな影の部分ですら歴代車に比較して安全装置を装備した最新の車は現時点では部品が高価と言った問題もあって、更に自動運転の責任の問題に加えて世間で言われるような道路の流れに乗るか否か?の速度制限厳守の問題やら乗り越えなきゃならん問題が多いと言うか?自動運転やら車の存在意義に車自体を個人や法人が所有していく形が今後も続くのか?など自動運転に関して何かと後回しにされた問題もあるし、そもそも自動化に着手するのが遅かったのではないかとアタシ個人はそう感じますがね

  2. 「機械になんて任せられない!微塵も信用できない!」

    自動車の自動化、運転支援システムのニュースには大抵こういう人が沸く。

    では、鉄道は?飛行機は?船舶は?

    これらは過去60年の間でコンピューターや安全システムの採用で、より安全になっていった。

    誰一人として、「60年前の熟練した運転・操縦・操舵手の方が、安全」と言う人は居ないだろう。

    高速道路上の事故は、その80パーセント近くが「追突事故」「(車線逸脱を起因とする)事故」だ。

    これらは、「レーンキープアシスト」「自動加減速クルコン(ACC)」の搭載でほぼ根絶できる。

    長距離ドライバーの負担も軽くなり、過労による居眠り運転も抑制できる。

    登り坂の自然減速によるダンゴ渋滞も減る。

    渋滞が減るから渋滞最後尾への追突事故も減る。

    事故が減るから事故渋滞も減る。

    もう「根性論」は通用しません。高速道路だけでも、自動化を推進すべきです。

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