鉄道廃止によるバス転換、さらに加速か 「長距離バス王国」北海道の実情

バス事業者の取り組みは? 最近廃止の鉄道路線は「代替バスなし」

 このような現状を何とか打開しようと、道内各地では利便性向上や利用促進など、バス路線の見直しを図る事例が出てきています。

 利用客の利便性向上のため、基幹病院や大型ショッピングセンターを経由するように路線変更した例(十勝バス「広尾線」や沿岸バス「豊富留萌線」など多数)や、利用客が見込める観光地へ立ち寄る経路に変更した例(宗谷バス「天北宗谷岬線」など)、フリーパスや観光パックの発売で利用促進を図る例(十勝バス、沿岸バス、網走バス、名寄線代替バス運営協議会など)などがこれにあたります。大手宅配事業者と手を組んで、荷物と乗客を同時に運ぶ「貨客混載」も増えており、現在は沿岸バスや十勝バス(帯広市)、名士バス(名寄市)、士別軌道(士別市)、空知中央バス(滝川市)、北紋バス(紋別市)、北海道北見バス(北見市)などが行っています。

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国鉄広尾線の終点だった旧広尾駅に停まる代替バス。帯広~広尾間を結ぶ(須田浩司撮影)。
てんてつバスの小平町デマンドバス。てんてつバスは留萌と天塩炭鉱を結んだ天塩炭礦鉄道が前身のバス会社(須田浩司撮影)。
紋別バスターミナルに停まる北海道北見バスの名寄本線代替バス(須田浩司撮影)。

 一方で、利用客が見込めない路線については、運行本数の削減や路線自体の廃止、予約制デマンドバスへの移行(てんてつバス「留萌達布線」、旧国鉄美幸線代替バスの名士バス「仁宇布線」など)といった見直し策が実施されています。利用客の減少で鉄道代替バスの一部区間を自治体運営のバスへ移管する例(網走バス「湧網線」常呂~中湧別間など)もあるほか、2016年12月のJR留萌本線 留萌~増毛間廃止に際しては、既存のバス路線でカバーできるとして鉄道代替バス自体が設定されずに、1便のみの乗合タクシーでカバーされました。今後、このような動きはさらに増えることが予想されます。

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コメント

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9件のコメント

  1. 北海道に限ったことではないが、
    バス会社にかかる税金も見直さないとだめ。

    車両買えば消費税はもちろん自動車取得税など。
    燃料入れれば揮発油税など。

    計算式が差引きゼロになるわけではないけど、
    税をとるだけとって、
    赤字で税負担。
    もはや意味不明なことこのうえなし。

    他にも法律も不備で
    都市部の高頻発路線も過疎地の日に数本も全て同じ。
    どうしても負担や無理が。
    例えば過疎地は、
    責任事故発生時の重さ(懲役や罰金)は引き上げて、
    平常時は運行管理者と運転と整備一人に任せても大丈夫なはずなんだが…
    今の法律では無理。

  2. 車で旅行した時に摩周湖の辺りから帯広行きの路線バスが前を走ってたかな、よく都会で見た珍しい中型ノンステの11m級のバス、毎度の横浜市営バスを塗装そのままに名義だけを消し、洞爺バスが旅館循環に使ったような中古とは思えない綺麗なバスでしたが、さも立ち席無用な路線にても座席定員のバスを充当しないのは街中路線の送り込みの都合か?ノンステで受けられる各種優遇税制が目的か?しかし実際に車枠としてドア一つを中間に設置することで型式に改が付けば減税対象外であったり、北海道なら道税事務所になるのでしょうか?相談において言った者勝ちで受けられる優遇が存在したり、都心でも税制優先で場違いな場所に走る形のバスとか課題は山積ですね

  3. 「JR北海道が赤字で、除雪費用・・・」なんて記事を目にするにつけ、廃線にしてバスに転換しちゃえばいいじゃないか。って思っていたけれど、そうも単純じゃないんだなって思いました。
    単にJR北海道の赤字をバス会社や地元自治体に押し付けているだけなんだって、
    運転手不足や、これからますます高齢化、過疎化が進むでしょうからもっと深刻になるんでしょうね。

  4. それこそ廃線代行バスが気がつけば都市間バスになった例もありますよね……(士幌線糠平=十勝三股、一日一便ですが旭川=帯広のノースライナーみくに号)。
    なお帯広=音更間はバス会社の収入源状態という……。

  5. 廃線、バス転換もしょうがないと思うけど。
    利用しにくいダイヤはやめてほしい。
    時間的に日帰り不可能とか、利用しにくくして、利用者少ないから廃線って!
    新幹線に傾倒するJR北海道の考え方もダメだと思う。北海道に風景が見れない新幹線は必要なのかな。そんなに急ぐかな。

  6. 誰が為の移動手段かを忘れりゃ北海道に限らず何処もこんなもん

  7. バスのほうが運行コストが安いから鉄道が廃線になった。
    これは税金投入して高速道路を延伸した結果としてバスやマイカーが便利になってそちらに客を取られたのだから、それが民意とみることもできる。
    とはいえそれがバスも維持が困難になっているのだから、皮肉なもんで。
    北海道はマイカーが運転できる人以外は都市部に集めるようにした方がいいかもね。

  8. 転換後の路線バスは、他の既存のバス路線に混じってしまって存在感がなくなってしまうので、地方の人にとってはあることすらわからなくなってますます利用されないのではないだろうか?また乗り場もわかりづらいし運賃も高くなるし。どうしてバスの方がコストが低いだろうに運賃は高くなるのだろうか?
    まずは誰にでもわかりやすく、利用しやすい体系にしないことには始まらないような気がする。

    • バスだって法律変えて、路線ごとに運賃が違う体系を許容にすれば、元々が鉄道で利用が多かったところは、値上げ度合いを緩和、とか出来たと思う。今じゃ転換有無関係なく、利用者少なくてそれどころじゃないだろうけど。

      それよりわかりづらさの問題は同意。
      鉄道は、どんなローカル線でも、駅というランドマークがあって、さらにそれが普通の地図ならほとんど掲載されるという特権があるけど、バスはそういう用途で作られた地図や住宅地図でもなければ、バス停が乗ってない。