東急田園都市線の顔「東急8500系」を振り返る 半世紀を走った銀の車両 車内には扇風機

ステンレス車体 省エネ車両の完成形 さらに地下鉄用に仕様変更

 8500系は、1969(昭和44)年に誕生した東急8000系電車の改良車種です。ベースとなった8000系は東急電鉄初の大型車両、20m級片側4扉を採用し、車体はすべてステンレス製でした。東急電鉄はステンレス車体採用の先駆けで、1962(昭和37)年にはオールステンレス車体の7000系電車をデビューさせています。

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秩父鉄道に譲渡された東急8500系は2020年5月現在、7000系として3両編成2本が活躍している(2019年12月、杉山淳一撮影)。

 8000系は世界で初めて、加速と減速がひとつのハンドルで操作できる「ワンハンドルマスコン」と、電力ロスを抑え、精密な制御が可能な「他励界磁チョッパ制御方式」を採用しています。ブレーキ装置は最先端の電気指令式、回生ブレーキという、ブレーキ時に発電して電力を架線に返す仕組みもありました。車内の電源は、従来の「直流電源で交流発電機を回す」から「インバータで直流を交流に変換する」になっています。当時の最新鋭技術をふんだんに使った電車です。

 8000系は、ほぼ全線が地下区間となる新玉川線に向けて製造されました。ATC(自動列車制御装置)を採用し、信号は、見通しの悪いトンネル内で見落とす恐れのある線路脇の従来型から、運転台に表示する方式に変わりました。8000系は新玉川線の開業に先駆けて東横線で運行を開始し、輸送力増強に貢献しました。

 その後、新玉川線が営団地下鉄(現・東京メトロ)半蔵門線と相互直通運転すると決まり、半蔵門線に合わせて8000系車両の仕様を変更する必要が生じます。これが8500系となりました。

 したがって、8500系の機能は8000系とほぼ同じです。おもな変更点は「編成中の電動車(モーターを搭載した車両)の割合を増やす」「地下鉄用の誘導無線アンテナを搭載する」「運転席を高くし、先頭車前面の行先表示幕の横に運行番号表示装置、列車種別表示装置を取り付ける」などです。

【写真】レア色? 車体帯が青い8500系

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コメント

3件のコメント

  1. 東急8500系の8606F(東武非直通・表示幕・スカートレス仕様)が、先日運用から離脱しました。同編成車は74年度末期の2月に投入され、8000系をベースにワンハンドルはそのままに運転台コンソールを刷新し地下鉄乗り入れにも対応しており、東武直通運転開始時は工事は見送り東武非直通車には非常用ドアガラスにKマークをつけましたが、東急車の東武非直通車両はすべてが引退しました。東急8606Fは鉄道ファンから圧倒的な人気を誇るため、最後迄残る事が予想されましたが車体や機器類の老朽化が目立ったため、それにとどまらず新型2020系の置き換えが進んでいるため今回の離脱が決まりました。またメトロ側も営団時代から40年近く活躍中の8000系も来年から新型18000系の置き換えが予想されるため、東急8500系とメトロ8000系を記録するなら今のうちをおすすめします(現在はコロナ感染の関係のため、落ち着いたら記録してください)。

  2. 扇風機がレトロ感とあるが、風が車内に行き渡るのは扇風機の方がはるかに上。
    103系冷房車然り美観(w)優先のラインデリア以前の車輌の方が涼しかった。

  3. 冷房装置のカバーを横から見て、向こう側の景色が見えると
    カバーだけのニセ冷房車ってことでガッカリしたことを覚え
    ています。コルゲートが少ない8400だったか、試作車が挟
    まっていたこともあったっけな。