東急田園都市線の顔「東急8500系」を振り返る 半世紀を走った銀の車両 車内には扇風機
新型2020系増備 8500系は2022年度までに全車引退へ
当時の営団地下鉄は半蔵門線専用の車両を造らず、東急電鉄から8500系を借りていました。貸し出し車両の外観は変わりませんが、客室内に営団地下鉄の路線図が掲げられていたため判別できました。
筆者は、いまだに田園都市線イコール8500系というイメージを拭えません。しかし、8500系の引退も確実になってきました。東急電鉄は2020系を増備し、2022年度までに8500系をすべて置き換える方針とのことです。
東急から引退した8500系の一部は長野電鉄や秩父鉄道に譲渡されました。長野電鉄の8500系は東急時代の姿を残しています。また、インドネシアの鉄道会社にも譲渡され、派手な彩色で話題になったものの、いまでは廃車が進んでいるとのことです。
8500系は多摩田園都市の象徴として、半世紀近くにわたって活躍しています。全車引退の日まで、安全に走り続けてほしいと願っています。
【了】
Writer: 杉山淳一(鉄道ライター)
乗り鉄。書き鉄。ゲーム鉄。某出版社でゲーム雑誌の広告営業職を経て独立。PCカタログ制作、PC関連雑誌デスクを経験したのち、ネットメディアなどで鉄道関係のニュース、コラムを執筆。国内の鉄道路線踏破率は93パーセント。著書に『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。日本全国列車旅、達人のとっておき33選』(幻冬舎刊)など。
東急8500系の8606F(東武非直通・表示幕・スカートレス仕様)が、先日運用から離脱しました。同編成車は74年度末期の2月に投入され、8000系をベースにワンハンドルはそのままに運転台コンソールを刷新し地下鉄乗り入れにも対応しており、東武直通運転開始時は工事は見送り東武非直通車には非常用ドアガラスにKマークをつけましたが、東急車の東武非直通車両はすべてが引退しました。東急8606Fは鉄道ファンから圧倒的な人気を誇るため、最後迄残る事が予想されましたが車体や機器類の老朽化が目立ったため、それにとどまらず新型2020系の置き換えが進んでいるため今回の離脱が決まりました。またメトロ側も営団時代から40年近く活躍中の8000系も来年から新型18000系の置き換えが予想されるため、東急8500系とメトロ8000系を記録するなら今のうちをおすすめします(現在はコロナ感染の関係のため、落ち着いたら記録してください)。
扇風機がレトロ感とあるが、風が車内に行き渡るのは扇風機の方がはるかに上。
103系冷房車然り美観(w)優先のラインデリア以前の車輌の方が涼しかった。
冷房装置のカバーを横から見て、向こう側の景色が見えると
カバーだけのニセ冷房車ってことでガッカリしたことを覚え
ています。コルゲートが少ない8400だったか、試作車が挟
まっていたこともあったっけな。