JR品川駅8番線の「臨時ホーム」なぜ存在? かつて上越方面に向かった特急列車も
現在、品川駅の8番線は定期列車の発着がありません。案内板には「臨時ホーム」と書かれていますが、どのような目的で造られ活用されているのでしょうか。国鉄時代から上野駅や東京駅に代わって、このホームを発車した臨時列車がありました。
「京浜急行線」計画の名残 旅客を上野駅や東京駅から分散させたことも
2015年の上野東京ラインの開業後、常磐線の電車は品川駅まで乗り入れるようになり、新たに9・10・11番線が常磐線用の発着ホームとして活用されるようになりました。
しかし9番線の隣である8番線は「臨時ホーム」と案内されており、定期列車の発着はありません。実は上野東京ラインの開業以前から7~10番線は定期列車の発着がない臨時ホームとして使われていました。
もともとこれらのホームは戦前に、横須賀線と京浜東北線の急行列車「京浜急行線」を走らせるために造られたものですが、第二次世界大戦に突入し、京浜急行線の計画は頓挫。残ってしまったホームは1960年代から1970年代にかけて、多客時に臨時列車を発着させるために活用されました。
たとえば東京駅や上野駅が列車で満杯の際、ホームに余裕のある品川駅発の臨時列車を仕立て、帰省客が上野駅や東京駅に集中しないようにしていました。東海道本線の列車だけでなく、現在の上野東京ラインに相当する路線を経由して、上越線方面の臨時列車も設定されたことがあります。
品川駅がだだっ広いのは、かつて都内の部隊(歩兵第一連隊、第三連隊等)が出征するためと聞いたことがある。
それにしても現状の品川駅のエスカレータの設置数の少なさはなんなのだろうか。
乗降客の分散にも寄与するはずなのになにもしないのには、嫌がらせに近いものを感じる。