バブル期“究極の寝台列車”どんだけすごかったか! 伝説の24系客車「夢空間」

バブル絶頂期の1988年、遠くパリから海を越え「オリエント急行」がやって来ます。日本のJR線を走り大人気を博すと、JR東日本は翌年、3両の豪華車両「夢空間」を新造。これは国内の鉄道史でも最上位の豪華車両でした。

ところで、おいくら万円…?

 2両目のラウンジカー「クリスタルラウンジスプレモ」は「知的遊空間」というコンセプトで、松屋が手がけました。デコラティブな意匠の下がり天井や、飾り窓を備えた豪華な内装で、バーカウンターもあります。また自動演奏ピアノも備えられていました。ただ、ラウンジカー内には共用シャワー施設がなく、「北斗星」に連結され「夢空間北斗星」として走る際は、シャワー施設を備えたロビーカーも別に連結されていました。

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「ダイニングカー」は列車端に連結され、展望を楽しめた(2008年3月、安藤昌季撮影)。

 展望食堂車「ダイニングカー」は「機能性と貴賓、優雅さ」をテーマとし、東急百貨店が手がけたものです。列車の最後尾に連結されることを前提に、高さ1.2mの大窓を備えた眺望抜群の食堂車でした。

 VIPを想定した個室席が設けられていたのも特徴でした。ただ、厨房からは「個室が邪魔して、食事をしている乗客のコースの進み度がわかりくにい」など、使いにくい部分もあったようです。なお、厨房に揚げ物用の「フライヤー」や焼き物用の「サラマンダー」を備えていたのも、従来車両との違いでした。ラウンジカーと食堂車は、埼玉の「ららぽーと新三郷」で保存されており、うちラウンジカーには立ち入れます。

※ ※ ※

「デラックススリーパー」の価格はというと、A室の寝台料金は1室6万7280円。それまで最高だった「トワイライトエクスプレス」の「スイート」の5万980円(B室と同額)を大きく上回りましたが、寝台券の予約は困難を極めました。この寝台車は東京・木場のフランス料理レストラン「アタゴール」で保存されており、予約すれば個室内で食事することも可能です。

「夢空間」は、ハード面では国内や世界各地で走る現代の「クルーズトレイン」と比較してもほぼ同等で、登場時では「鉄道史に残る、世界一豪華な鉄道車両のひとつ」でした。臨時列車「夢空間北斗星」などに連結され、2008(平成20)年に、惜しまれつつ引退しました。

【了】

【もう高級ホテルやん】なんと豪華な「夢空間」の車内 ほか東京を走った「オリエント急行」

【鉄道特集】往年の名車、活躍中のエース どんな車両? 国鉄時代の思い出も

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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