バブル期“究極の寝台列車”どんだけすごかったか! 伝説の24系客車「夢空間」

バブル絶頂期の1988年、遠くパリから海を越え「オリエント急行」がやって来ます。日本のJR線を走り大人気を博すと、JR東日本は翌年、3両の豪華車両「夢空間」を新造。これは国内の鉄道史でも最上位の豪華車両でした。

きっかけはパリ発東京行き「オリエント急行」

 1988(昭和63)年は、日本の寝台列車にとって大きな年でした。というのも、3月に寝台特急「北斗星」が運行開始したからです。青函トンネルを通り、上野と札幌を直結するこの列車には、シャワーが使えるA個室寝台「ロイヤル」や、事前予約制でフランス料理のフルコースを提供する食堂車「グランシャリオ」など、豪華な設備が取り入れられました。

Large 20220608 01
3両ひと組の「夢空間」。手前からダイニングカー、ラウンジカー、特A個室寝台車「デラックススリーパー」(2008年3月、安藤昌季撮影)。

 それまで「ブルートレイン」と呼ばれていた寝台特急は、最高級のA寝台車でも大半が個室ではなく、カーテンで仕切られた2段ベッドの開放形寝台でした。食堂車も廃止が進んでいた頃で、連結されていたとしても「あらゆる顧客の需要に応えた」、つまり特徴がないメニューでした。

 そのため「北斗星」は別次元の寝台列車として映りました。登場時には「スーパーデラックスブルートレイン」「走るホテル」として、「北斗星」が紹介されたほどです。

 さらに同年9月、フランスのパリから香港まで、豪華列車「オリエント・エクスプレス’88」が大陸を走り抜けやって来ました。そして列車はなんと、香港から船で日本に運ばれ、JRの線路を走れるよう改装されたのち、東京駅に到着したのです。

 この「オリエント急行」は、超高額なツアー列車として日本国内を走行しました。現在の「トランスイート四季島」「トワイライトエクスプレス瑞風」「ななつ星in九州」のようなクルーズトレインの先駆けです。

 豪華寝台列車の大好評を受け、JR西日本は「北斗星」を上回る特A個室寝台「スイート」を備えた寝台特急「トワイライトエクスプレス」を計画します。一方、JR東日本は1989(平成元)年の横浜博覧会に向けて、「究極のデラックス車両」をコンセプトとした3両の客車を新造しました。展示会場「夢空間’89」にちなんで、豪華車両は「夢空間」と呼ばれます。

【もう高級ホテルやん】なんと豪華な「夢空間」の車内 ほか東京を走った「オリエント急行」

【鉄道特集】往年の名車、活躍中のエース どんな車両? 国鉄時代の思い出も

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. イラン海軍の潜水艦が「撃破される瞬間」捉えた映像が公開 3隻の無人ボートが基地を急襲 “米軍史上初”の攻撃
  2. ロシア軍の攻撃ヘリが「飛行中に急襲される瞬間」捉えた映像が公開 背後から「刺客」が忍び寄る
  3. 海自の最速艦艇が「主砲を撃ちまくる」珍しい映像が公開 最高速力は80km/h以上! 対空戦能力を披露
  4. 首都高の「高級外車」がトンネル内で大炎上! “火だるまになる”恐怖の一部始終を捉えた映像が公開 ドライバーに批判も
  5. 本数が7割も減った「地下鉄の新駅」今どうなっている? “祭りの後”の様子を見てきた 大多数の乗客は「1駅手前」で下車
  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  3. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」