JR特急「はちおうじ」vs「京王ライナー」どう選ぶ? 新宿から速さ互角 運賃&使い勝手は

都市圏のJRや私鉄で設定されている通勤ライナーや通勤特急。中には、並行路線でそのような列車同士の競合が見られる区間もあります。今回は新宿~八王子間を例に、JR東日本の「はちおうじ」と京王電鉄の「京王ライナー」を比較します。

運賃・料金は京王ライナーに軍配が

 近年、都市圏のJRや私鉄で有料の座席指定列車が増え、中には並行路線でそうした列車同士の競合が見られる区間もあります。そのひとつが、新宿~八王子間。2018年に京王電鉄が「京王ライナー」を設定すると、約1年後にはJRが「中央ライナー」を格上げした特急「はちおうじ」を投入しています。
 
 この区間では日中、京王電鉄の特急とJRの中央特快がデッドヒートを繰り広げています。そして夕方の17時になると、京王電鉄では座席指定列車「京王ライナー」の運転が始まり、やや遅れて18時15分にはJRの特急「はちおうじ」の運転が始まります。

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JRの特急「はちおうじ」と京王電鉄の「京王ライナー」(画像:写真AC/2022年6月、児山 計撮影)。

「京王ライナー」は17時から23時まで、1時間ごとに計7本が運転(土休日は22時まで)されます。新宿から京王八王子までの所要時間は、最終の13号が36分、そのほかは40~42分です。日中の特急よりも短い所要時間で速達サービスを展開しています。

 対する「はちおうじ」は定期便で18時15分、20時30分、21時30分の3本と、一見「京王ライナー」よりも不便に見えますが、同区間では特急「あずさ」や「かいじ」も運転されており、17~22時台までおおむね30分ごとに座席指定列車が利用できる体制となっています。所要時間は37~39分で「京王ライナー」とほぼ同じです。

 値段は、京王電鉄が運賃370円+ライナー料金410円の780円、JRが運賃490円+特急料金760円の1250円(いずれもきっぷ)。なお、「はちおうじ」にはグリーン車が連結されていますが、八王子までこれを利用すると2020円となります。

 ここまで見ると、運賃・料金面では「京王ライナー」に、運転本数では「あずさ」「かいじ」を合わせたJR特急に、それぞれ軍配が上がるようです。

【写真】JR新宿駅に残る往年の急行列車の名残

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コメント

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3件のコメント

  1. 1枚目の写真の説明文に「1986(昭和60)年に廃止されるまで…」とありますが、
    1.1986年は昭和61年です。
    2.急行アルプスは夜行でその後も存続していたと思います。

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。

  2. 文中では触れられていなかったですけど、1列車当たりの提供座席数ではどちらに軍配が上がるのでしょうか