ミニ新幹線は招かれざる存在なのか 山形・秋田新幹線だけなワケ 貼られた“レッテル”

費用や工期、開業後の採算の面から、フル規格の新幹線は難しいとされた地域の救世主となったのがミニ新幹線です。国内では山形・秋田新幹線が該当しますが、25年経った今でも、それら以外には採用されていません。なぜでしょうか。

「スーパー特急」と抱き合わせ 暫定整備案とは

 ただ、ミニ新幹線は別の形でも注目を集めていました。国鉄の経営悪化により1973(昭和48)年以来凍結されてきた整備新幹線5路線が、分割民営化を直前に控えた1987(昭和62)年1月に凍結解除されると、運輸省は翌1988(昭和63)年、「ミニ新幹線」と「スーパー特急」を組み合わせた「暫定整備案」を示し、工費の圧縮を図ります。前述した運輸省の「新幹線と在来線との直通運転構想検討会」は、山形・秋田新幹線とは別の形のミニ新幹線へと行きついたのです。

 スーパー特急とは、新幹線と同等の規格の新線を建設し、その区間に在来線と同じ狭軌のレールを敷いて160~200km/h程度で走行するという構想です。建設費は新幹線と同等で速度は劣るという、なんとも中途半端な方式ですが、改軌さえすればすぐに新幹線に変身するので、実質的なフル規格による整備ともいえます。

 一方、これと組み合わされるミニ新幹線は、在来線の改築のみで新線は建設されないので、その後の展望が開けません。暫定整備案では北陸新幹線(長野新幹線)の軽井沢~長野間、東北新幹線の盛岡~沼宮内間、八戸~青森間がミニ新幹線とされますが(いずれも計画当時の駅名。沼宮内~八戸間はフル規格)、沿線は「うなぎを頼んだと思ったらどじょうが来た」と大反発。山形・秋田新幹線が開業する前に、ミニ新幹線は格落ちのまがい物というレッテルを貼られてしまったのです。

 しかし暫定整備案には「今後の経済社会情勢の変化等を考慮して、5年後に見直す」という政府・与党の申し合わせがされていました。これに基づき、1991(平成2)年に軽井沢~長野間(長野オリンピック招致に関連して前倒しで見直し)、1995(平成7)年に盛岡~沼宮内間、八戸~青森間のフル規格への格上げが決定し、整備新幹線からミニ新幹線区間はなくなります。そもそも暫定整備案自体に「どじょう」であっても着工したという実績を作り、その後なし崩し的に「うなぎ」へと変えていく思惑があったともいわれています。

【伸びしろあるぞ「ミニ新幹線」】新トンネル建設でさらにスピードアップ

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コメント

4件のコメント

  1. 私は以前山形県に奥羽新幹線ではなく、山形新幹線の改良で今以上になるのではと提案しましたが何の検討もなく、断りの手紙が来ました。私の案は新板谷トンネルの早期実現、山形線の内福島⇋山形間の複線化、さらに踏切の統廃合による立体交差化により鉄道施設内に入れないようにすれば160km運転が可能になるのではないか?そうすれば僅かの資金で奥羽新幹線と同等の運行が可能になり、現在のつばさ停車駅もそのまま、もし奥羽新幹線となれば米沢、山形、新庄以外の駅は統合され、観光地の上山温泉、天童温泉、東根温泉、銀山温泉等、各市町が廃れる所が出てさらに改軌してしまった山形線では仙台や酒田等にも乗り入れられず第三セクター化した山形線も廃れるのではと提案しました。新幹線ありきの山形県に失望しました?

  2. YAHOOのコメントでどなたかが書いていたダブルタイヤ方式ならぬダブル車輪で狭軌と標準軌に対応すれば、FGTはもういらないし、複雑な機構も必要ないので、標準軌の上なら300km/hにも耐えられる。

    西九州新幹線の武雄ー新鳥栖間は狭軌のまま走れるので、ミニ新幹線規格のまま長崎-博多、新大阪まで走れる。

    JR九州はE8系をベースとして車両を開発すれば、早期に西九州新幹線は完成する。

  3. ありがとうございます。ある意味、日本での在来線の狭軌レール(1067ミリ)が元凶を招いたのかもしれませんね。今から150年前に日本で鉄道が開通しましたが、そのときのレール幅を、その後の国鉄(現在のJRグループ)が日本での標準軌として採用したわけであります。そして1964年の東海道新幹線開業時では高速運転で、より安定性を確保するため世界標準軌(1435ミリ)を採用したわけであります。当時はもちろんのこと、新幹線はまったくの別物扱いであり、当然既存の在来線との乗入はまったくと言っていいほど想定はしていなかったのです。これが今となってはアザとなったかもしれませんね。もし、JRの全ての在来線が新幹線と同じ世界標準軌だったら日本全国で在新直通列車つまり、ミニ新幹線が開業していたかもしれませんね。

  4. ダメな記事。

    並行在来線のことも含めて考えなくてどうするのさ。北陸新幹線の金沢以西の延伸を受けた福井県内の新三セクの事業計画は初年度から赤字。「はぁ?」だよ。計画の意味ない。利便性の向上とか言ってるけど、意味不明ですよ。その他、青森の三セクも大変なことになってるじゃないか。

    フル規格の後、並行在来線の採算が厳しくなるのが明らかだから、JRは手を引くのだろうに。

    山形秋田では、JRが在来線をやってくれてるありがたみが普通になりすぎててわからんのよ。今が何とかなってるら、フル規格なんて高望みができるだけ。JRが在来線を放り出すことの絶望を少しは考えればいい。上下分離なんて余程うまく交渉しないと通るとは思えない。

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