“座席鉄”が選ぶ「JR特急で最も快適な普通車」とは グリーン座席なら新幹線並み!

JR特急列車は乗車の際に特急券が別途必要な有料列車です。有料の価値はスピードだけでなく快適な設備の使用料金でもあります。では、日常的な都市間輸送の昼行特急で最も快適な車両は何か、“座席鉄”の視点で解説します。

「サフィール踊り子」より8600系が◎といえる理由

 冒頭で挙げた全席グリーン車のE261系「サフィール踊り子」は、E5系グリーン車と同様の座席が1+2列で採用されています。ただし、腰部の詰め物がE5系よりE261系の方がやや分厚いようにも思えます。

 付帯設備はE261系、E5系ともほぼ同じ。背もたれに枕と読書灯、肘掛けにコンセントと収納テーブル、座席背面に大型テーブル、小物ポケット、ドリンクホルダー、壁面に帽子掛けがありますが、E261系のみ「天窓」も備わります。座席間隔は116cmです。

 ところが8600系グリーン車はさらに豪華といえます。上記の付帯設備に加え、座席下部に足首より下を置く「フットレスト」が備わっており、ふくらはぎを置くレッグレストと併用することができるのです。座席間隔は117cmで、わずかにE261系よりも広いです。

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8600系のグリーン車座席(安藤昌季撮影)。

 フットレストとレッグレストの両方が備わるのは、九州新幹線のN700系7000・8000番台グリーン車が挙げられます。これらは腰から下を流れるようなラインで支えることができます。座席間隔が、一般的なグリーン車(116cm)より広いグリーン車は、キハ85系の1+2列や787系などほかにも存在しますが、サービス性を総合すると、筆者は8600系が在来線特急において総合的に最も快適な車両と考えます。

 ちなみにJR四国の新型特急2700系は、座席形状が8600系に似ていますが、普通車のフットレストと枕、グリーン車の枕が廃止されています。これは振り子気動車として軽量化が必要となったため、省略されたとのことです。

 運行会社や地域を異にしつつも、「実は同じ座席」という例はほかにもあると思われます。同じ座席で設備が異なるケースも、また然り。座席に注意して旅をするのも楽しいかもしれません。

【了】

【写真の答えは?】最も快適だと感じる在来線特急の普通車

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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