「駐車場でドアミラーたたむ」慣習、なぜ生まれたのか? カギの「電動ミラー」実は日本発祥だった
「電動格納式ドアミラーの元祖」どんなものだったのか
この電動格納式のドアミラーは、自動車用品メーカーの市光工業(神奈川県伊勢原市)と日産が共同開発し、1984年「ローレル」C32型に採用されたのが世界初の事例です。同社によると、日本車での採用を受け、メルセデス・ベンツやBMWなどがまず日本向け仕様車に装備したことをきっかけに、欧州の高級車を中心として世界へ広まっていったといいます。
開発の目的は、駐車場で人がミラーに当たってしまうことや、狭い道路での行き違いなどを想定し、いちいちクルマを降りて手でたたむ手間をなくすためだったそうで、日本固有の道路事情や環境が開発の背景にあるといいます。一方で、日本ほど駐車場が狭くない海外では、駐車時にミラーをたたんでいるクルマも日本ほどは多くない印象だそうです。
そして現在は、ドアミラーの代わりに電子ミラーを装備することも認められ、実際に物理的にドアミラーがないクルマも登場しています。大きなミラーを駐車場でたたむ慣習も、いずれは過去のものになっていくかもしれません。
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