太平洋と日本海をつなぐ「最後の未開通区間34km」全通へ前進! できたら革命「中部横断道」 現道の冬がかなり“過酷”な件
中部地方を南北に結ぶ高規格道路「中部横断道」の全通に向けた動きが具体化しています。未開通区間の代替路である国道141号は、地図から想像する以上に複数の難所を抱えるルートです。
標高1300m付近で「最大の難所」に
長い上り坂が終わるのはJR小海線をオーバーパスする「清里跨線橋」のあたりで、ここからは日本の鉄道最高地点の駅となる「野辺山駅」を過ぎるあたりまでほぼ平坦な道が続きます。
しかし、野辺山駅の6kmほど先から、最大の難所がはじまります。それは「市場坂」です。
ここで国道141号は、千曲川が削った崖線を左右に曲がりながら降ります。その高低差は約3kmで約150mです。崖線が北向きであることから、路面には日が当たりにくく、冬季の降雪時、凍結時にはスリップ事故が多発します。また小海町方面からは急な上り坂となるため、スタック車両が滞留し通行止めになることもあります。
市場坂を下ったあと、国道141号は千曲川に沿って北に進みますが、この区間は幅員も狭く、原付バイクなどクルマの流れに乗れない車両は大型トラックとの混合交通に危険を感じるほどです。
そして「小海駅」の手前から八千穂高原ICまでは、小海町の市街地の真ん中を国道141号が抜けるため、生活交通と通過交通の混交も課題となっています。
静岡からスキー場直結! 全通のインパクト
中部縦貫道の長坂JCT−八千穂高原ICが開通すれば、こうした国道141号の課題はすべてクリアされ、約1時間から「約25分程度」へと短縮される所要時間以上に、便利でかつ安全になることが期待されます。
そして中部横断道の全通は、地元、さらには長野県の観光にも大きな効果を与えそうです。
先に述べたように清里は夏の避暑地として知られていますが、冬季には野辺山周辺から小海にかけてのスキー場が、スキーヤーやスノーボーダーで賑わいます。
中部横断道の南側区間が全通したことで、これらのスキー場は静岡方面からの集客増につながりましたが、それでも小海町まで足を伸ばす人は限定的でした。八千穂高原ICまで高規格道路がつながれば、凍結の多い市場坂、狭い小海町市街地を走る必要はなくなり、小海町のスキー場へのアクセスが容易になります。
さらに新東名から上信越道方面へのアクセスが改善されることで、静岡県から菅平エリア、そして志賀高原など北信エリアのスキー場もぐっと近くなります。長野県のスノーリゾートに与える影響は大きいでしょう。
現時点ではこの区間の開通見込みは明らかではありませんが、できるだけ早くの工事着手、開通を期待したいと思います。
Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。





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