僚艦が火事でも爆速で逃げてイイ艦とは!? 現役自衛官に聞いた海自のガチすぎる「防火訓練」のリアル
消防車が来ない海の上で、自衛隊の艦艇はどう火災に対処するのでしょうか。現役の海上自衛官に聞いた、段階的に強化されるガチの消火訓練から、補給艦ならではの「爆速で逃げる」意外な対応まで、知られざる艦内のリアルを解説します。
消防車は来ない! 消火器3本から始まる「ガチすぎる」消火ステップ
海上自衛隊で絶対に起こしてはならない事故のひとつが「火災」です。とりわけ洋上を航行する艦艇は、陸上施設や接岸状態の艦艇と異なり、市井の消防組織の応援を得ることができません。単艦でいる場合は自力で対応するしかないため、まずは失火しないことが肝要です。
また万一、出火しても乗員で初期対処できるよう、日頃から海上自衛隊では防火訓練といって様々な火災を想定した訓練を欠かさず行っています。
私は過去に教育隊の取材で、丸い大きなタンクに張った油に火をつけて火災を模し、2人1組でホースを持って消火に当たる訓練についてハナシを聞いたことがあるので、実際の艦艇でも2人1組で行われるのだと思っていました。しかし、私の夫で海上自衛官のやこさんに聞いてみると、実は様々なパターンがあるそうです。
そもそも、艦艇の火災といってもいくつか種類があり、可燃物によるA火災(モバイルバッテリーなんかもここに入るそう)、燃料など液体のB火災、電気関係のC火災、そしてマグネシウムなどを含むD火災があるとのこと。
ここで基本になるのは「酸素・可燃物・熱源」という「燃焼の三要素」。このうち1つでも欠ければ燃え広がらないので、この三要素を基準にあらゆる火災に対応できるよう訓練が組まれています。
訓練でよく扱われるのはA〜C火災。まずは消火器3本以上で初期消火にあたり、それでもダメなら初期消火用ホース1本へランクアップ。それでも消えなければ、本格的消火といって攻撃用と防御用の充水ホース2本体制へ……と段階を踏んで対応を強化していきます。なお、Dのマグネシウム火災など特殊な場合は、別の対応が取られます。





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