「自動改札機が無い」県庁所在地の中心駅がいよいよ消滅…なのか? 徳島駅もついに導入へ 見方が分かれる“最後の砦”とは
県庁所在地で自動改札機が唯一ない中心駅が、2026年9月末までについに消滅します。ただし、一部で見方が分かれる県庁所在地駅もあります。
県庁所在地の「中心駅」自体に異論が付く駅
さて、「県庁所在地の中心駅」と定義した場合、一部で意見が分かれるのが山口県です。県庁所在地の山口市によると、市内の駅で2023年度の1日当たりの平均乗車人員が最も多いのは新山口駅の7498人でした。
「のぞみ」の一部を含め山陽新幹線が停車し、JR西日本の山陽本線と山口線、宇部線も乗り入れる交通の要衝で、多くの列車が行き交います。それだけに、「県庁所在地の中心駅」と呼ぶのにふさわしい貫禄があります。もちろん、山陽新幹線と在来線の両方の改札口に自動改札機を備えています。
もっとも、新山口は2003年10月に改名されるまでの駅名は「小郡」で、当時の所在地も旧山口県小郡町でした。2005年10月に山口市、秋穂町、阿知須町、徳地町との5市町で合併し、山口市の仲間入りを果たした経緯があります。
新山口は、山口県庁や山口市役所がある行政の中心地からは離れています。これに対し、行政の中心地の最寄り駅は山口線の山口駅で、所在地も5市町の合併前から山口市でした。駅名も山口市の玄関口のような響きがあります。
しかしながら、山口市によると山口駅の2023年度の1日当たりの平均乗車人員は1475人にとどまり、市内で2番目といっても新山口駅の5分の1弱にとどまります。山口線は単線で電化しておらず、1~3番線しかない山口駅の列車発着は1時間当たり1~3往復にとどまります。
この山口駅にあるのは入場・出場時にIC乗車券をかざす簡易ICカード改札機だけで、自動改札機はないのです。したがって、名称および位置で山口市の「中心駅」というとらえ方をした場合、該当する山口駅には自動改札機が導入されていないという受け止め方もできるのです。
山口駅には、自動改札機が導入される計画がありません。よって徳島駅に自動改札機が導入された後も、「県庁所在地の中心駅」に自動改札機がそろったかどうかは議論の的であり続けることになりそうです。
Writer: 大塚圭一郎(共同通信社経済部次長・鉄旅オブザイヤー審査員)
1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。





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