ガルパン最終章PVでもちょっと登場! 新たな“戦車の基準”を作った「センチュリオン」とは? 他の戦中車両とは一線を画す存在

現代戦車は「主力戦車」と呼ばれています。英語でも「Main Battle Tank」です。重戦車や中戦車はどこにいったのでしょうか。

重武装で軽快な動き! 両立させた戦車が登場!?

 重巡航戦車は、優れた特性を兼ね備えた戦車を開発するといっても、それを支える強力な動力がなければ実現は困難でした。そこでイギリス軍は、ロールス・ロイス製の「ミーティア」エンジンを採用します。このエンジンは、航空機用の「マーリン」エンジンを基に開発された高出力エンジンで、それまでイギリス戦車が搭載していたエンジンの倍以上の出力を誇りました。この強力な動力により、重装甲・重火力・高機動性という、巡航戦車と歩兵戦車の特性を両立することが可能となったのです。

Large 20260521 01
主力戦車の元祖「センチュリオン」(画像:帝国戦争博物館)

 試作型として開発された車両は、当初の狙いどおり、巡航戦車のような軽快な走行性能を持ちながら、17ポンド砲を搭載し、ドイツの重戦車「ティーガーI」とも正面から戦える火力と装甲を備えていました。

 こうして1945年4月、従来は複数の戦車が分担して担っていたさまざまな任務を、一両でこなすことを理想とした万能戦車「センチュリオン」が誕生します。同年には最初の6両が生産され、後に「主力戦車(MBT)の元祖」とも呼ばれる車両が姿を現したのです。

 しかし、量産開始直後にドイツが降伏したため、「センチュリオン」は第二次世界大戦で実戦投入されることなく終戦を迎えました。ところが、その後の朝鮮戦争や中東戦争、印パ紛争などで高い性能を実証します。

 この「センチュリオン」を起点として、戦後の東西冷戦下では「第1世代主力戦車」と呼ばれる車両群が各国で開発されていきました。

 なお、正式に「Main Battle Tank(MBT)」という呼称が用いられるようになったのは、1960年代に登場したイギリス戦車「チーフテン」が最初とされています。しかし、それ以前から万能戦車としての性能を備えていた「センチュリオン」は、さかのぼって第1世代主力戦車に位置づけられています。

 一方、戦後に東側陣営の大国となったソビエト連邦でも、機動力を保ちながら重戦車並みの高火力を誇ったドイツの「パンター」中戦車に対抗するため、新型戦車の開発が進められました。その過程で、開発中に車体以外の設計が陳腐化していたT-44を発展させる試みが行われます。

 その結果、優秀と評価されていたT-44の車体に、強力な100mm戦車砲を搭載したT-54が戦後に完成しました。この戦車は当初、中戦車として分類されていましたが、「センチュリオン」と同様に、重装甲・重火力・高機動性を兼ね備えた高い汎用性を持っていました。そのため、改良型であるT-55とともに、冷戦期における東側陣営の第1世代主力戦車と見なされています。

 ちなみに、『ガールズ&パンツァー 劇場版』では、センチュリオンはIV号戦車とティーガーIの2両を同時に相手取る戦車戦などでクライマックスを演出しました。新作『ガールズ&パンツァー 最終章』第5話では、どのような役どころを担うのか注目されます。

【最新鋭車両がゴテゴテフル装備!】これが、現状最新の主力戦車です(画像)

Writer:

ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  3. 海自潜水艦 アメリカ海軍の“歴戦の揚陸艦”を標的に魚雷発射! 実弾演習で巨大な水柱があがる瞬間を公開
  4. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  5. バス運転士「辞めないで」 東京都が“給与の手当”を10年間補助! 独自の定着支援で「路線廃止」を防ぐ
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開