なんとも「あざとい」バイク? おじさん大興奮も「レトロじゃないですよ」 ヤマハXSR 大ヒットしたワケは?
環境問題に配慮した新たなエンジンや技術が評価された2010年代に、ヤマハ・XSR900はあえて「古き良きイメージ」として登場し、ファンを魅了しました。今夏には新型モデルの発売も控えています。
原付二種のCSR125 ABSは発売開始からすぐに大ヒットに
特にユーザーが多い原付二種モデルのXSR125 ABSは、発売開始からなんと1000台オーバーのバックオーダーを受けるなど、当初ヤマハが掲げた「年間計画販売台数3000台」を上回る売れ行きとなりました。
2025年には「日本バイクオブザイヤー2025」の大賞に輝き、今なおその熱い注目が衰えない事態となっています。
XSRシリーズが高評価な理由を考えてみると、まず前述のような「元々のコンセプト」にブレがないことが挙げられます。ベースモデルのポテンシャルの高さと、細部までこだわり抜いて完成させたXSRの作りが、現行の他車より抜きん出た魅力となっているのでしょう。そして、実は同クラスに類車がなく、独自の魅力を放っている点も高評価につながっているのではないかと思います。
また高いポテンシャルの一方で、本モデルの「レトロな外観」も冒頭で触れたように旧車ファンをも魅了することになりました。ここはヤマハの緻密な計算があったようにも思いますが、「なかなかあざとく、しかしかなりレベルの高い1台」というのが筆者のXSRシリーズに対する印象です。
ところで、大ヒット中のXSR125 ABSの原付二種クラスでは、ご存知の通り、ホンダではここ数年ハンターカブ、ダックス、モンキーといったアイコニックモデルがヒットし続けています。
これらは1970年代初頭に国内外でヒットしたホンダを象徴するレジャーバイクがルーツですが、この流れに対してヤマハはXSR125 ABSという硬派なロードモデルで市場に勝負した格好になります。遊ぶためのバイク vs. 硬派なロードモデル……これはまさしく「1970年代前半の両社の構図」に似ているように感じるのは筆者(松田義人、ライター・編集者)だけでしょうか。
ともあれ、バイクファンは筆者も含めて「思い出補正」もあって「昔のバイクは良かったなぁ」と思いがちですが、「今のバイク」も実はかなり面白いことをXSRシリーズが示してくれています。そして、XR155登場後、今のバイクの魅力と楽しさがさらに広まっていく予感もします。
Writer: 松田義人(ライター・編集者)
1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。





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